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焦りと怒りで苦悩する高杉晋作と吉田松陰の交流が切ない。高杉晋作の悩みと成長が伝わってくる。
2003.12.19-054 伊賀忍法帖(山田風太郎、角川文庫)
松永弾正の欲望を果たすため、幻術師・果心居士と7人の根来僧など怪しい人たちが怪しい術を駆使する。想像を絶する山田風太郎ワールドに大満足。
2003.12.15-053 幻の祭典(逢坂剛、新潮文庫)
2003.12.04-052 ハポン追跡(逢坂剛、講談社文庫)1936年の人民オリンピックと1992年のバルセロナ・オリンピックが平行して物語が進行する、スケールの大きい大長編。ラストシーン近くになって急テンポで話が展開。
いわゆる推理モノは、魅力的な人物が主役の連作がいい。眠る前の読み物としては最高。
2003.12.01-051 吉田松陰(2)(山岡荘八、山岡荘八歴史文庫)
2003.11.23-050 吉田松陰(1)(山岡荘八、山岡荘八歴史文庫)日本全体が危機感を共有し一体感がある時代であった。ストイックで無私な吉田松陰に教育者に原点を見るとともに、吉田松陰に学ぶ教え子たちの姿勢もすばらしい。時代が変革していくために、歴史はいつも生け贄を求める。もっと生かせたかった。
2003.11.09-049 幻の翼(逢坂剛、集英社文庫)吉田松陰について知らないことが多すぎるので、古本屋で購入。不屈で謙虚な人で、学習欲の塊のような人。
寝る前に読むにはいい本です。アタマがリフレッシュされます。ラストで関係者が一同に集るシーンは一気に読ませる。時を忘れて読みふけりました。「禿鷹の夜」の印象が強かったので、少し物足りない。
2003.11.07-048 司馬遼太郎の「かたち」(関川夏央、文春文庫)
膨大な資料を検証した関川夏央氏の力作。「この国のかたち」は、司馬遼太郎氏の日本人への遺言です。司馬遼太郎氏の世界に迫る関川夏央氏の熱い思いが伝わり、圧倒される。
2003.10.10-047 禿鷹の夜(逢坂剛、文春文庫)
逢坂剛は、はじめて読む作家。日本の暴力団と南米のマフィアの抗争に、主役の悪役刑事・ハゲタカがからんで物語が進行。ヤクザにたかり、弱者をくじくハゲタカの悪役ブリが楽しい。三者の価値観の違いがおもしろい。とにかく痛快。
2003.10.07-046 史伝 坂本龍馬(山村竜也、学研M文庫)
2003.09.28-045 読むクスリ34(上前淳一郎、文春文庫)資料をもとに淡々と坂本龍馬の33年の生涯を紹介。事件から龍馬の全貌が見えてくるとは、と言いがたい。食い足りなさが残る。坂本龍馬の入門編という感じの1册。
「社長を変える魔法」、というサブタイトルがついたシリーズ。生活があり、そこには生きる知恵と工夫があり、他者への愛情がある。
2003.09.10-044 橋ものがたり(藤沢周平、新潮文庫)
出会いと別れの場所、橋を舞台にした短編が10編。いづれもドラマティックで詩情的。
2003.08.29-043 秘戯書争奪(山田風太郎、角川文庫)
奇想天外でシュールな山田風太郎ワールドです。筒井康隆に近い、ハチャメチャ。理科の実験室で読んでいるような気分。
2003.08.21-042 男振(池波正太郎、新潮文庫)
池波ワールドが堪能できる1册です。生き方のカッコよさや粋など颯爽とした世界があります。どろどろした世継ぎの問題を扱いながら、さわやかな読後感を感じさせます。さすがの池波正太郎氏ですが、「男振」というネーミングもさすが。
2003.08.17-041 漆黒の霧の中で(藤沢周平、新潮文庫)
彫師伊之助捕物覚えシリーズの2作目。庶民の怒りを体現する主人公が、江戸を舞台に活躍するハードボイルド。テンポが良く展開もはやい。
2003.08.13-040 支持者をふやすホームページの鉄則(吉田つとむ、学陽書房)
「インターネットを武器とする!」吉田つとむ町田市議の労作。とにかく彼の掲示板への書き込み量はすごい。友人の辻ひろみち和泉市議や中村幸平柏原市議のHP、久島つとむ向日市長の市議時代の掲示板などが紹介されている。頑張る地方議員を知ることは、刺激を受けるとともに励みになる。
2003.08.08-039 本所しぐれ町物語(藤沢周平、新潮文庫)
2003.07.22-038 見張り塔からずっと(重松清、新潮文庫)しぐれ町を舞台に、そこに住む庶民が主役や傍役を演じるオムニバス風の構成。時間的な流れのなかでのささやかな人間の営みが、愛情を持って描かれている。しぐれ町の住人への親しみが、この構成で増幅される。しぐれ町に住みたくなります。
日常に潜む闇、心のなかに住む闇を見るような怖い中編が3編。いずれも家族が主役で、その意味でも身近な恐怖を感じる。
2003.07.19-037 わたしたちのまちの憲法(木佐茂男・逢坂誠二/編、日本経済評論社)
逢坂誠二ニセコ町長の誕生から自治基本条例の制定までを丁寧にリポート。この条例は住民と職員がともに育てて行くことに、大きな意味がある。職員時代に、「ここは、やっぱり自分のいるところじゃない」から「ここでやるべきことはたくさんある」と逢坂誠二さんが変わったのは、彼のネットワークとフットワークから。逢坂誠二さんには、柔軟な発想と強い意思がある。職員の意識改革と役場の文化を変えていくには、やはり町長の強いリーダーシップが必要。首長や議員だけでなく職員、そして多くの住民に薦めたい1册。
2003.07.09-036 海鳴り(下)(藤沢周平、文春文庫)
不義密通に商売上の利害や嫉妬がからみ、どのような残酷な結末が待っているのか。主人公の過去にとらわれない未来を前向きに見つめる姿勢が、さわやかなハッピーエンドを招いている。中高年には重くてつらい小説です。
2003.07.04-035 海鳴り(上)(藤沢周平、文春文庫)
人生が黄昏れて行く時期に感じる、さみしさやむなしさが静かに重く伝わってくる。40歳代後半は、過去と未来がかなしく交錯する時代です。
2003.06.27-034 三屋清左衛門残日録(藤沢周平、文春文庫)
隠居した元用心が主人公。自身の体力の衰え、友人たちの死や病気など黄昏れていくなかで、主人公が成長していく姿や他人への思いやりとやさしさの素直さに共鳴する。藤沢周平氏は、連作がうまい。
2003.06.12-033 人間の檻(藤沢周平、講談社文庫)
獄医立花登手控えシリーズの完結編。主人公のやさしさとさわやかさが読後に余韻として残る。居候している家族との関係や牢内の関係もいい。4編で完結させるのは惜しい傑作シリーズ。
2003.06.08-032 管仲(下)(宮城谷昌光、角川書店)
2003.05.31-031 管仲(上)(宮城谷昌光、角川書店)あらためて管仲とはこういう人だったのか、鮑淑とはこういう人だったのか、と考えてしまう。あとがきで、「鮑淑も恒公も意いの強い人であり」とあるが、管仲も意いの強い人である。「管仲は貴族の時代にはじめて民衆のための政治をおこなった。倉廩実ちて礼節を知り、衣食足りて栄辱を知る。この管仲のことばは不朽のものとなったが、思想家ではなく為政者としての管仲は、-論卑くして行い易し。すなわち、かれの政論はわかりやすく、民衆が実行しやすかった、というところに実像があるであろう。」とまとめている。
いつもながら「天」や「地」、宇宙を意識させる宮城谷昌光氏の作品です。広大な空間や長い歴史の流れのなかでの人間の営みの卑小さを感じ、謙虚でさわやかな気分になります。
2003.05.23-030 天城峠(池波正太郎、集英社文庫)
現代小説ばかりの短編が6編。若さと硬さ、池波正太郎氏の経験がストレートに表れている初期小説。
2003.05.14-029 日暮れ竹河岸(藤沢周平、文春文庫)
ページを繰る指先に緊張感を感じながら、いとおしむように読了し、その後もしばし茫然。なつかしく夾雑物のない映像が自然に浮かんできます。藤沢周平氏の最晩年の名品が19編。再読だが、何度も読みたい1册です。
2003.05.12-028 日本の選挙(加藤秀治郎、中公新書)
2大政党政治を支持しているようだが、国会と地方議会の違いについての認識が不足。「選挙は民主主義をいかなる形態にも変えうる力を秘めている」というが、選挙制度と政治とのつながりにリアリティーと説得力がない。単に選挙制度についての考察に終っている。
2003.05.01-027 時雨みち(藤沢周平、新潮文庫)
2003.04.16-026 時雨のあと(藤沢周平、新潮文庫)藤沢周平作品の登場人物は、自らの不遇や不条理に対し大きな声で泣き叫ぶこともなく、せつなくたくましく生きている。そこに深く共感する。短編が11編。
藤沢周平作品に江戸時代を時代背景にしたものが多いことについて、「庶民が歴史の表面に生き生きと登場してきて、それ以前の、いわば、支配者の歴史に、新たに被支配者の歴史が公然と加わってくる面白さのためかも知れない」「彼らが自由奔放に生きられたわけではない。時代は依然として不自由な時代だった」と、藤沢周平は言う。希望と絶望の生活に人情が彩りを添えている。江戸時代を舞台にした短編が7編。
2003.04.12-025 義民が駆ける(藤沢周平、中公文庫)
幕府の転封命令に対し、「百姓たりといえどもニ君に仕えず」と組織的に抵抗。戦いのなかで農民たちは、自らを高めて行く。数は力です。
2003.04.04-024 徳と正義(稲盛和夫・中坊公平、PHP研究所)
2003.03.30-023 華栄の丘(宮城谷昌光、文春文庫)日本政策フロンティアの基本図書。普通のことを経済界と法曹界の2人が語る。引っかかる部分もなく、読み流す。
詐術とは無縁に乱世を生き抜いた名宰相・華元。「徳」を大切にする政治が、とても新鮮。宮城谷昌光氏らしい名作。
2003.03.27-022 日本国改造プログラム(小田全宏/編著、PHP研究所)
日本政策フロンティアの基本図書。選挙制度の改革や教育改革などにうなずく。日本の政治のオペレーション・システムを根本的に変える「日本政治のOS革命」は、いいコピーです。
2003.03.21-021 読むクスリ33(上前淳一郎、文春文庫)
この本を読むと、人間の素晴らしさを感じ、人間が好きになるのです。少し元気になりました。
2003.03.17-020 驟り雨(藤沢周平、新潮文庫)
2003.03.10-019 神隠し(藤沢周平、新潮文庫)短編が10編。哀しく健気な女性たちが多く登場する。時代は貧しいが、あたたかい心がある。
「やはり藤沢周平は、いい」と思わせる短編が11編。いずれも味わい深い作品です。持続する大切さを感じる。
2003.03.05-018 又蔵の火(藤沢周平、文春文庫)
秀作の短編が5編。暗い色調を帯びた「負のロマン」の小説、と作者は言う。暗く重い小説であるが、深く広い小説である。
2003.03.01-017 パレスチナ(広河隆一、岩波新書)
歴史的・宗教的・民族的に複雑なパレスチナ問題。この1册だけでは理解することが不可能で、さまざまな問題が横たわっている。
2003.02.26-016 一茶(藤沢周平、文春文庫)
久々の藤沢周平氏。一茶とは、こんな人だったのか。優しくユーモアのある一茶の俳句から抱いていた一茶像とのギャップに驚く。貧しさの中で戦う不屈の人であり、田舎人でありながら田舎になじめない、壮絶な根無し草です。
2003.02.20-015 アイドル政治家症候群(矢幡洋、中公新書)
2003.02.14-014 小泉純一郎vs.抵抗勢力(大下英治、徳間文庫)田中康夫を演技性パーソナリティー、田中真紀子を否定性パーソナリティー、石原慎太郎を反社会性パーソナリティーと小泉純一郎を中心的気質の持主と、臨床心理士でもある著者は、批判的にその言動を分析する。批判するために心理学の学説を援用しているようにしか見えない。読後感の悪い本です。
週刊誌や雑誌に連載したものを構成加筆。事件の表面的だけをとらえていて、そのあたりがいかにも連載モノ。いろいろあるけど、実はみんなイイ人なんだ、みたいな結論はあまりにもお粗末。表面でなく内部をメスで鋭く裂かないと、問題点は浮きぼりにならないし、VSとは言えません。
2003.02.06-013 剣法一羽流(池波正太郎、講談社文庫)
短編7編のうち、3編が現代小説。池波正太郎氏の現代小説は、短編映画や芝居を観ているよう。
2003.02.04-012 若き獅子(池波正太郎、講談社文庫)
2003.01.30-011 自民党の若き獅子たち(大下英治、角川文庫)短編7編のうち、5編が幕末を描いたもの。激動の時代は、優れた人物を必要とし生み出す。生き急ぎ、死に急いだ若者たちが多くいた。
古本屋ではお気に入りの作家の歴史小説が見つかりません。そこでノンフィクションを追いかけることにシフトしました。それにしても自民党の議員は2世ばかり。昭和63年発行なので登場人物のなかには、亡くなっている人も政界から消えている人もいる。しかしホメ過ぎでヨイショし過ぎ。この作家は信用できない。
2003.01.27-010 行政法-地方公務員新研修選書3(原田尚彦、学陽書房)
自治大学校の講義用テキスト。行政の範囲が拡大するとともに、行政法の範囲も大幅に拡大。行政法も手強いですが、お勉強ですから。
2003.01.26-009 民法-地方公務員新研修選書4(堀家嘉郎、学陽書房)
自治大学校の講義用テキスト。地方自治体の研修用教材や地方公務員の自己啓発の参考書。民法は膨大な法律で多岐にわたっているので手強い。
2003.01.22-008 町村議会の活性化(山梨学院大学行政研究センター/編、地方自治ジャーナルブックレット)
町村議会や議員の果たすべき役割の重要さを各パネリストが力説。山梨県では女性議員が少なく、女性の議会進出が議会の活性化につながる、とこのシンポでは結論づけている。そんな時代ではないと思うのですが。頑張っている地方議員がいて、元気をもらう。
2003.01.19-007 ナイフ(重松清、新潮文庫)
「いじめ」をテーマにした短編が4編と「親子」と「教師」の関係をテーマにした短編が1編。壮絶で陰湿なイジメが展開されているが、子供のイジメへの親の対し方に救いがある。作者の真摯な姿勢と筆力の高さがうかがえる。重松清氏は骨太の作家です。
2003.01.15-006 歴史を考える(司馬遼太郎、文春文庫)
2003.01.14-005 ヤクザに学ぶ交渉術(山平重樹、幻冬舎アウトロー文庫)3人の歴史小説家・評論家との対談集。日本人の行動や思考の原理、特殊性などについて発展的に考察。
命がけだけに相手を圧倒するヤクザの交渉術。命を賭けた交渉の積み重ねが、スキルと重み、迫力を生む。交渉のプロ・ヤクザが現代を生きる人に贈る交渉のヒント集。
2003.01.09-004 日本人を考える(司馬遼太郎、文春文庫)
梅棹忠夫、高坂正堯、陳舜臣、富士正晴氏、山口瞳、今西錦司氏などとの対談集。富士正晴氏の生活感・人生観や山口瞳氏の東京文化へのこだわり、今西錦司氏の文明論などは、冬籠り状態の頭にとても刺激的で興味深い。
2003.01.06-003 インターネット術語集2(矢野直明、岩波新書)
ネット社会を生きぬくための最新キーワード集。「マスメディア企業の構造変化と、パーソナルメディアの勃興が、両者あいまって『総メディア社会』を誕生させた」、「情報のデジタル化でメッセージとメディアが分離され、各メディアやメディア企業の境界があいまいになった」と言う。サイバーリテラシーが必要な時代だ。
2003.01.04-002 魔群の通過(山田風太郎、文春文庫)
水戸天狗党が厳しい寒さの中、京都に向けて希望のない逃避行を続ける。維新前後の水戸天狗党の哀しみを、山田風太郎氏が真正面から冷静に描く力作。
2003.01.01-001 長期停滞(金子勝、ちくま新書)
このページの先頭へ2003年の1冊目としてふさわしいのか、ふさわしくないのか。「長期停滞の時代には、何よりも人々の信用と信頼関係を取り戻すために底割れを防ぐ政策が最優先されなくてはならない。」と言う。では、どうすればいいのか、が具体的に見えてこない。