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アルバイト探偵の高校4年生の隆が帰ってきた。陽気で魅力的な人物配置が楽しい。
2006.12.24-105 新宿・夏の死(船戸与一、文春文庫)
日本の縮図のような混乱と渾沌の新宿を舞台に、刺激的な中編が8編。新宿は欲望や怨念が複雑に絡み合う街です。
2006.12.21-104 選挙しかない政治家 選挙もしない国民(新藤宗幸、岩波書店)
衝撃的なタイトルに惹かれたが、少し期待はずれ。
2006.12.18-103 「学び」で組織は成長する(吉田新一郎、光文社新書)
組織はさまざまな出来事から、学び成長していかなければならない。いま、そのことが強く求められている。この本からは、あまり学べなかったのが残念。
2006.12.11-102 三都物語(船戸与一、新潮文庫)
横浜、台中(台湾)、光州(韓国)を舞台に、プロ野球の世界で黒社会の恐怖が描かれている。友情と裏切りが交錯する。
2006.12.09-101 屈折率(佐々木譲、講談社文庫)
元商社マンがガラスの世界に魅せられていくなかで、自らの世界観を変えていく。
2006.11.29-100 武揚伝(四)(佐々木譲、中公文庫)
榎本武揚たちの夢である「蝦夷共和国」設立は破れた。志が高いだけに、負け戦は悲惨です。読みながら、北海道・ニセコ町の「まちづくり基本条例」のことを唐突に思い出しました。
2006.11.26-099 禿鷹狩り 禿鷹の夜4(逢坂剛、文藝春秋)
禿鷹シリーズの最終作。これで悪徳刑事・禿富鷹秋が読めなくなると思う、と悲しくて残念です。
2006.11.21-098 武揚伝(三)(佐々木譲、中公文庫)
徳川慶喜の優柔不断さと無能さが、幕府を加速度的に壊滅へと進ませる。幕府が壊滅していくのは必然の流れとしても、徳川慶喜により多くの有為な若者が死んでいく。
2006.11.18-097 自治体破産(白川一郎、NHKブックス)
アメリカの自治体破産法が詳しく解説されているが、あまりピンと来ない。かつて自治体にとって、破産という言葉が存在しなかったが、いま破産という言葉が重くのしかかってきている。自治体としての「経営戦略」と「説明責任」が強く求められている。
2006.11.18-096 銀弾の森 禿鷹3(逢坂剛、文春文庫)
悪徳刑事が活躍する、このシリーズはとにかく痛快。極悪非道ぶりに喜びと魅力を感じます。
2006.11.13-095 武揚伝(二)(佐々木譲、中公文庫)
江戸末期の幕府や薩摩・長州など諸藩とオランダやイギリス・フランス・アメリカなど外国との関係がおもしろい。
2006.11.05-094 武揚伝(一)(佐々木譲、中公文庫)
榎本武揚の生涯を描いた作品。勝麟太郎がコウモリのような矮小で姑息な人物として描かれている。
2006.11.03-093 出口のない海(横山秀夫、講談社)
甲子園の優勝投手である主人公の野球への純粋で熱い思いが、戦争の悲惨さを際立たせる。人間魚雷回天は、あまりにも残酷で非人間的です。
2006.10.30-092 アサノ知事のスタンス(浅野史郎、ぶどう社)
硬派と軟派の部分を合わせ持ち、軽るさのある浅野史郎のスタンスが好きです。今日、岩手県の増田知事が来年の知事選に出馬しないことを表明しました。北川正恭・前三重県知事、浅野史郎・前宮城県知事、逢阪誠二・ニセコ町長と、尊敬する自治体のリーダーが少なくなり残念です。
2006.10.25-091 ウェブ進化論(梅田望夫、ちくま新書)
インターネットの世界も大きな変革を迎えている。あとがきで著者は言う、「シリコンバレーにあって日本にないもの。それは、若い世代の創造性や果敢な行動を刺激する「オプティミズムに支えられたビジョン」である。積極的に未来志向で考え、何か挑戦したいと思う若い世代を明るく励ます。それがシリコンバレーの「大人の流儀たる」オプティミズムである。…これから直面する難題を創造的に解決する力は、オプティミズムを前提とした試行錯誤以外からは生まれ得ないと信ずるからである。」
2006.10.19-000 文系のための「Web2.0」入門(小川浩、青春新書)
インターネットの世界も、第一世代から第二・第三世代に。シャキットとは理解できないが、なんとなく理解できた、ような気がする。
2006.10.18-089 行政マンの条件(石川善朗、時事通信社)
サブタイトルは、「志と技術(スキル)を高める」。プロフェッショナルの行政マンになるヒントが書かれているが、なによりも必要なのは「志」。行政マンに限ったことではありませんが。
2006.10.09-088 クライマーズ・ハイ(横山秀夫、文藝春秋)
御巣鷹山の日航機事故があ発生し、混乱する地元新聞社。社内の組織と個人の確執、親子関係など、複雑に錯綜する。
2006.10.06-087 人は見た目が9割(竹内一郎、新潮新書)
コミュニケーションには、「バーバル・コミュニケーション(言葉による伝達)」とノンバーバル・コミュニケーション(言葉以外の伝達)」がある。「最近は、言葉よりも、言葉以外の要素の方がより多くの情報を伝達していることが分かってきた。アメリカの心理学者アルバート・マレービアン博士は人が他人から受けとる情報(感情や態度など)の割合について次のような実験結果を発表している。
○顔の表情 55% ○声の質(高低)、大きさ、テンポ 38% ○話す言葉の内容 7%
話す言葉の内容は7%に過ぎない。残りの93%は、顔の表情や声の質だというのである。実際には、身だしなみや仕草も大きく影響するだろう。」
2006.10.01-086 うたう警官(佐々木譲、角川春樹事務所)
うたう=証言する、密告する。警察組織を守るため警官同士の熾烈で執拗な戦いの1日を克明に描写。ドキドキしながら、一気に読了。
2006.09.26-085 中越大震災(長岡市災害対策本部/編、ぎょうせい)
自治体の首長や職員が執筆・編集した臨場感のある1冊。現場主義とネットワーク、スピード、透明性の大切さが分かる。
2006.09.24-084 鷲と虎(佐々木譲、角川文庫)
日本と中国が全面的な戦争を展開するなか、中国の空で日本人とアメリカ人のパイロットが戦いを通じ友情を感じはじめる。
2006.09.18-083 ボーダーライン(真保裕一、集英社文庫)
ロサンゼルスで活躍する私立探偵に、日本から奇妙な依頼が舞い込む。人間としてのボーダーラインはどこにあるのか。家族の過去と愛が複雑に絡んで。
2006.08.30-082 自治体法務入門(木佐茂男/編著、ぎょうせい)
若手自治体職員向けに、法的な考え方や基礎的な法知識を身につけることを目的に作成されたテキストです。自治体に関わるものにとって、法的な知識は欠かせません。執筆者の一人として前北海道ニセコ町長・逢坂誠二さんの名前がある。
2006.08.28-081 トライアル(真保裕一、文春文庫)
競輪、競艇、オートレース、競馬の4つのギャンブル・レースの舞台にした短編が4編。勝負の世界に身を置く主人公の生活は、ギャンブルに賭ける客の財布にささえられている。
2006.08.26-080 コルドバの女豹(逢坂剛、講談社文庫)
スペインを舞台にした中編が5編。さまざまな陰謀が渦巻くスペインものです。
2006.08.20-079 三国志・第三巻(宮城谷昌光、文藝春秋)
皇帝はいないような状態が続き、混乱の極み。妬みや裏切りなど人間の醜い部分が、時代を濃厚におおっている。
2006.08.18-078 条例立案者のための法制執務(早坂剛、ぎょうせい)
地方公共団体に関わる者は、「リーガル・マインド(法律的なものの見方・考え方)」を身につける必要があります。
2006.08.17-077 財政再建団体(橋本行史、公人の友社)
財政再建団体制度の適用を受けた福岡県・赤池町と自主再建を目指す北海道・夕張市を比較し、自治体の財政危機を検証。結びには、以下のように書かれいる。「依存財源として得た資金を自治体が再配分する過程で生まれた受益者層の偏在とそこに「しがらみ」として残っている歳出増へのバイアスを、財政再建団体制度が有する「中央の権力性」を利用して解決する途を明らかにした。それは、深刻な財政危機からなかなか抜け出せない全国の自治体に、危機脱出の一つの方法を呈示するものでもあった。しかし、もう一方で、財政再建団体制度がもたらすマイナス面にも眼を向ける必要がある。既に指摘した自治体の長期的発展阻害への危惧とともに、長期の再建期間に亘って、地域自らの自由な意思形成が抑制されることによって、地域文化を作り出す源となる地域住民の自信や気概、誇りが否定されなかったかという懸念がそれである。」
2006.08.16-076 三国志・第二巻(宮城谷昌光、文藝春秋)
宦官と外戚が跳梁跋扈し、ふがいない官僚たちで満ちあふれた皇室。私利私欲に没頭する彼らに、庶民の怒りと怨嗟の声は届かない。
2006.08.14-075 三国志・第一巻(宮城谷昌光、文藝春秋)
久しぶりの宮城谷昌光さんの本で漢字の多さと人名が覚えられないしんどさを感じながら読みました。「楊震は表情に厳色をくわえた。「天知る。地知る。我知る。子知る。たれも知らないとどいして謂えるのか」これが四知である。どんな密事でも天が知り、当事者が知っている。それが悪事であれば露見しないことがあろうか。はっと顔色を変えて、黄金を懐にしまった王密は、愧羞にまみれて退出した。悪事ばかりでなく善行もやはり四者が知るのではあるまいか。」
2006.08.11-074 町長室日記(逢坂誠二、柏艪舎)
現在は衆議院議員としてホームページ上で、「徒然日記」を公開されていますが、ニセコ町長時代には、主に職員向けに「町長室日記」を発信されていました。情報を発信するところに情報は集る。最も尊敬する首長でしたし、多くの影響を受けました。2002年の新しい任期のテーマは「しなやかな破壊と創造」、言葉を知る言葉の使い方が巧みな人です。
2006.08.08-073 行政ってなんだろう(新藤宗幸、岩波ジュニア新書)
ジュニア新書が、どれぐらいの年齢を対象としているのか分からないが、行政について説明するのはむつかしい。生活に身近な行政は、分かりやすくすることがいちばん大切です。
2006.08.06-072 取引(真保裕一、講談社文庫)
ODAの利権に群がる商社や建築業界、政治家の談合にメスを入れるべく公正取引委員会の審査官がフィリピンを舞台に活躍。その裏にはさまざまな思惑が複雑に絡み合っている。
2006.08.03-071 死者だけが血を流す(生島治郎、講談社文庫)
2006.07.31-070 選挙参謀(関口哲平、角川書店)インテリやくざから政治家の秘書に転身した主人公が、選挙戦の裏にうごめく策謀に立ち向かっていく。ハードボイルドは暑い夏に合う。
選挙のドロドロした裏の部分を赤裸々に描いたもので、選挙に関わる者に厳しく迫ってくる。選挙はさまざまな意味で魔物です。
2006.07.29-069 しのびよる月(逢坂剛、集英社文庫)
小学校の同級生が、同じ警察署・同じ課の上司と部下に。かつての力関係が逆転する中で、事件を解決していく。漫才のような二人の会話が面白い連作。
2006.07.25-068 ダイスをころがせ(下)(真保裕一、新潮文庫)
さまざまな困難の中、同級生や高校時代の仲間たちを中心に、政治活動・選挙運動が本格的にはじまる。嵐のような、祭りのような選挙運動の中で、それぞれが「人生のダイスをころがせ!」と感じる。選挙は、いつもドラマチックです。そのドラマ性が、少しでも有権者に伝わればと思うのですが。
2006.07.23-067 ダイスをころがせ(上)(真保裕一、新潮文庫)
高校時代の同級生が、新聞社を退職し次の衆議院選に立候補。「将来の政治を、未来の日本を変えるかもしれない一票を、我々は等しく手にしているのです。手にしたサイコロに気づかず、いつまでも握りしめていたのでは何ひとつ始まりません。まず、手の中のダイスを振って意思表示をする、それが第一歩ではないでしょうか。」と駅前での演説をはじめるが、数々の嫌がらせがはじまる。
2006.07.18-066 地方自治体壊滅(神野直彦、NTT出版)
神野直彦さんの本には、いつも触発される。「財政の効率性には二つの側面があることを忘れてはならない。一つは内部効率性であり、もう一つは外部効率性である。内部効率性とは、ある公共サービスをいかに低いコストで生産するかという効率性である。外部効率性とはその公共サービスが地域社会のニーズにあっているかどうかの効率性である。公共サービスが地域のニーズにあっていなければ、無駄であり、非効率的である。」
2006.07.17-065 よみがえる百舌(逢坂剛、集英社文庫)
百舌シリーズの4作目。よみがえされた百舌が、悪徳の元警察官が次々に殺していく。警察組織の闇の部分が明らかになっていくが、その背景には政治的な思惑が。ついに大物政治家が登場するが、事件は闇から闇へと葬られていく。
2006.07.15-064 百舌の叫ぶ夜(逢坂剛、集英社文庫)
暴力団を隠れみのにする警察、警察組織の内部抗争など複雑な人間関係、その背景には政治的な思惑がある。「百舌」と呼ばれるテロリストが魅力的で、まさしく迫真のサスペンス。
2006.07.13-063 裏切りの日日(逢坂剛、集英社文庫)
悪徳の公安刑事が主人公のハードボイルドな推理小説。悪役が主人公の小説は、暑い夏向きです。
2006.07.11-062 実践 ザ・ローカル・マニフェスト(松沢成文、東信堂)
マニフェストを掲げて神奈川県知事に当選した、松沢成文氏自身による実践と検証。
2006.07.10-061 無防備都市 禿鷹の夜2(逢坂剛、文春文庫)
悪役が主人公の小説は、とにかくおもしろい。悪徳の刑事同士の闘いは迫力がある。刑事・禿富鷹秋、通称・禿鷹(ハゲタカ)が活躍する2作目。
2006.07.09-060 ダウン・ザ・フェアウェイ(ボビー・ジョ−ンズ/オー・ビー・キーラ−、小池書院)
球聖と言われたボビー・ジョ−ンズは多くの記録と言葉を残しています。ゴルフはきわめてメンタルなスポーツです。
2006.07.09-059 牙をむく都会(下)(逢坂剛、講談社文庫)
映画祭プロジェクトとスペイン内線シンポジウムの背景には個人の欲望と策略が。1950年代のハリウッド映画ファンには、たまらない1册です。岡坂神策氏はインテリでオッチョコチョイで魅力的な人物です。
2006.07.06-058 牙をむく都会(上)(逢坂剛、講談社文庫)
岡坂神策氏が活躍するシリーズ。岡坂神策氏は映画祭プロジェクトのPRとスペイン内線シンポジウムのコーディネーターを引き受けたことにより、事件に引きずりこまれていく。
2006.07.05-057 政治の出番(浅野史郎・田勢康弘、日本経済新聞社)
宮城県知事時代の浅野史郎氏と日本経済新聞社記者の田勢康弘氏の対談。政治や行政について、さまざまな角度から検証。最近、浅野史郎氏を見直しました。
2006.06.26-056 真相(横山秀夫、双葉社)
人生の暗部を描いた中編が5編。「事件の後に残るものとは何だろう。そんな獏とした思いが、この連作集の出発点だった」と著者は語る。いずれも読みごたえのある作品ばかりです。
2006.06.24-055 震度0(横山秀夫、朝日新聞社)
阪神大震災が発生した日、県警の警務課長が失踪した。キャリア対ノンキャリアの暗闘、出世のための足の引っぱり合い、過去の失態など、組織の暗部が失踪事件の解決とともに明らかになってくる。組織人として生きるか、個人として生きるか。閉鎖的な組織の醜さは強烈。さすがは、警察小説の第一人者という作品です。
2006.06.20-054 影踏み(横山秀夫、祥伝社)
窃盗罪での服役を終えた主人公が、亡くなった一卵生双生児の弟の影とともにさまざまな事件に立ち向かう。哲学的な作品です。
2006.06.16-053 アサノ知事の冒険(菊池昭典、岩波書店同時代ライブラリー)
「現職知事らしい戦いではなく、浅野らしい戦いをしたい」「勝てる選挙ではなく、いかにして勝つか」が、浅野史郎氏の選挙戦に対する基本方針。「選挙戦における政党との関係は付かず離れずの関係が大事であり、政党には推薦を要請せず、ボランティア主体で戦いたい」「政党が仕切っては、県民自身の考えが反映した知事を選ぶことができない」と政党の推薦を断った浅野史郎氏は、自ら厳しい戦いに挑む。中学・高校時代の同期生や多くの勝手連が、組織的ではなく運動体的に、創造的に大活躍する。この本から、選挙のノウハウを学ぶことはできないが、選挙のエッセンスを学ぶことができる。選挙は、喜びや悲しみ、出会い、別れ、信頼、裏切りなどが混在するドラマです。
2006.06.15-052 アサノ課長が知事になれた理由(菊池昭典、岩波書店同時代ライブラリー)
浅野史郎さんが厚生省を辞し、宮城県知事に立候補した背景や本人の悩みや苦しみを、周囲の人の発言をベースにドキュメント風に追跡。中学・高校時代の同期生を中心とした素人集団の活躍が生き生きと描かれている。
2006.06.13-051 制服捜査(佐々木譲、新潮社)
駐在所勤務の制服警官は事件の捜査ができません。北海道警の不祥事が原因で、刑事課から人口6000人ほどの小さな町の駐在所へ異動した警察官が、さまざまな警察組織や地元有力者などシガラミの中で事件を解決していく連作。小さな町だからこそ、現場主義・行動主義が発揮できる。
2006.06.10-050 疾走12年 アサノ知事の改革白書(浅野史郎、岩波書店)
サブタイトルは「アサノ知事の改革白書」。浅野史郎さんのいいところは、いさぎよさや肩に力をいれないスタンス、こだわりです。人間・浅野史郎の魅力がいっぱいで、行政マンや首長に勇気と元気を与えてくれる1册です。
2006.06.09-049 看守眼(横山秀夫、新潮社)
横山秀夫にハマっています。警察やマスコミ、役所を舞台にした短編が6編。いずれも人間の仕事に対するプライドと悩みが等身大で描かれている。
2006.06.07-048 あっぱれ!関西スゴネタ(関西若手議員の会 有志/編著、出版文化社)
関西若手議員の会が、関西の自信と元気を取り戻すために足で稼いだ関西各地域の自慢話。編著の関西若手議員の会有志に多くの知った顔が。
2006.06.04-047 臨場(横山秀夫、光文社)
終身検視官の異名を持つ主人公が、死者からその原因や生前の人生を推理する連作。
2006.06.01-046 黒頭巾旋風録(佐々木譲、新潮文庫)
2006.05.28-045 危機の宰相(沢木耕太郎、魁星出版)北海道を舞台に馬とムチをあやつり、悪を懲らしめる黒頭巾の活躍は西部劇を観るよう。そして、黒頭巾の横にはいつもアイヌの少年が。まさしく、痛快時代小説。巻末の佐々木譲氏と逢坂剛氏の対談も興味深い。
政治家・池田勇人、エコノミスト・下村治、宏池会事務局長・田村敏雄の三人の敗者が、それぞれ距離感を保ちながら所得倍増を現実化していく。久しぶりの沢木耕太郎氏の作品だが、いつも力感と重量感が構成と文章にあふれている。沢木氏の分析力と想像力はさすが。
2006.05.24-044 国家の品格(藤原正彦、新潮新書)
話題の作品を遅ればせながら読了。大ベストセラーになったのは、日本人が誇りと自信を失っているからだろうか。特に目新しさはないのだが。
2006.05.23-043 ルパンの消息(横山秀夫、カッパ・ノベルス)
著者がデビュー前に書いた“幻の処女作”。取調べ室での尋問から15年前の事実がその姿を見せてくる。中身の濃い作品です。
2006.05.19-042 勇士は還らず(佐々木譲、朝日文芸文庫)
吉岡忍さんの巻末エッセイ「脱走兵というアメリカ体験」はいい。ベトナム戦争は、アメリカの若者だけでなく、世界の多くの若者に密度の濃い影響を与えた。
2006.05.16-041 ゴルフの大事(中部銀次郎・三好徹、ゴルフダイジェスト社)
直木賞作家の三好徹さんが、中部銀次郎さんの考えをうまく引き出しています。
2006.05.15-040 香乱記(四)(宮城谷昌光、新潮文庫)
「これは道なのだ。と、おもった。道とは、作為の所産ではなく、運命ともちがい、おのずとあるものである。運命が、どうにもならぬもの、生産を停止したかたち、をふくむのにたいして、道は、千変万化し、万物を産む力さえそなえている。運命を想うと怨恨が生じ、思想と行動が限定されてしまうが、道を想えば、自在となる。」
清らかすぎて、あまりも哀しい田横の最期です。
2006.05.14-039 香乱記(三)(宮城谷昌光、新潮文庫)
物語は、項羽と劉邦が活躍する時代に入り、大活劇風に。
2006.05.11-038 香乱記(二)(宮城谷昌光、新潮文庫)
秦の始皇帝が亡くなり、陳勝・呉広の乱など全国土で反乱の嵐が吹きすさぶ。
2006.05.08-037 香乱記(一)(宮城谷昌光、新潮文庫)
厳しい法に守られた秦は、庶民から活力を奪い、猜疑を生む。混乱する時代には、いつも歴史への理解力を持った人物が求められる。諸葛孔明が仰ぎ見た、不屈の英雄・田横を描いた傑作。
2006.05.08-036 自治体再生へ舵をとれ(福岡政行/編著、学陽書房)
元三重県知事・北川正恭、太田市長・清水聖義、前ニセコ町長・逢坂誠二など、地方自治のリーダーたちが登場し、持論を展開。三人の鼎談もある。「おわりに」で、「日本中を歩いていて、明らかに<意義申し立ての民主主義>が、静かに広がり始めている気がする。<だめなら変えるという>という発想の下での住民による行政への反乱が起きている。」と福岡政行氏は言う。
2006.05.07-035 中部銀次郎 ゴルフの神髄(中部銀次郎、日経ビジネス文庫)
アマチュアは基本を大切にする人なのか、と考えさせる。洞察力があるので、経営者としても成功したのだろう。
2006.05.06-034 町長選挙(奥田英朗、文藝春秋)
著者な直木賞作家。まったく知りませんでした。名医やヤブ医者か不明な精神科医・伊良部が活躍する連作が4編。どたばたの末に、なんとか問題は解決するのだが。
2006.05.05-033 冒険者カストロ(佐々木譲、集英社文庫)
カストロが革命家に成長するまでの軌跡を描くノンフィクション。
2006.05.01-032 深追い(横山秀夫、ジョイ・ノベルス)
2006.04.28-031 中部銀次郎 ゴルフの心(杉山通敬、日経ビジネス文庫)地方都市の警察署を舞台にした短編が7編。日常に潜む異常が淡々と描かれている。
自分に厳しく、あるがままを素直に受け入れる、哲学者のような中部氏の言葉が心に響く。
2006.04.24-030 朝令暮改でいいじゃないか(岩見隆夫、PHP研究所)
対談形式で、理解しやすい構成となっている。元三重県知事の北川正恭さんは、言葉の使い方が巧みでうまいから、人の心をつかむ。地方自治をリードする一人です。
2006.04.16-029 ユニット(佐々木譲、講談社文庫)
追いかけられる二人と追いかける二人が、爆発寸前の爆弾をかかえたような結末を迎える。「ユニット」というタイトルが恐ろしさが迫ってくる。追われることの恐怖でハラハラ・ドキドキの後半だが、ハッピイ・エンドに救われる。
2006.04.13-028 自治体の経営戦略(清水聖義/監著・山本武/編著・守屋有/著、学陽書房)
群馬県太田市長の清水聖義さんは気になる首長の一人です。サブタイトルに、「行政サービスの創造とISOマネジメントシステム」とあるが、期待はずれの本でした。
2006.04.09-027 時生(東野圭吾、講談社文庫)
家族愛が過去・現在・未来を複雑に交錯する。深くて重いテーマを、見事なエンターテインメイントで描く、さすがの1册。
2006.04.01-026 刑事一代(佐々木嘉信、新潮文庫)
2006.03.31-025 レイクサイド(東野圭吾、文春文庫)サブタイトルは、「平塚八兵衛の昭和事件史」。「吉展ちゃん事件」や「帝銀事件」「下山事件」「三億円事件」などを追いかけた、伝説の刑事・平塚八兵衛氏からの聞き取りで構成。職人のすごさが迫ってくる。昭和が遠くなったように思います。
夫婦、親子、家族の関係のことを考えさせる、本格的なミステリーです。直木賞受賞作。
2006.03.29-024 第三の時効(横山秀夫、集英社文庫)
警察内部を描いた連作の短編が6編。いずれも文句なしの秀作。
2006.03.28-023 意義あり!公務員制度改革(新藤宗幸、岩波ブックレット)
「自治体の政治制度は、いわゆる大統領制を採用していますが、副知事(助役)、出納長(収入役)をのぞいて職員機構は職業公務員から構成されています。首長に新しく選出されても彼・彼女がみずからの政策を実現するために、幹部級職員を政治任用できる余地はほとんどありません。中央政府と同じように職員機構の幹部を政治任用できる仕組みをつくることは自治体にももとめられているといえます。」
2006.03.21-022 陰の季節(横山秀夫、文春文庫)
警察署の管理部門の暗闘や葛藤を描いた秀逸の心理サスペンス。
2006.03.19-021 日本国債(下)(幸田真音、講談社文庫)
日本経済の危機について学習するともに、サスペンスの醍醐味を味わうことができる、1粒で2度おいしい小説です。
2006.03.18-020 日本国債(上)(幸田真音、講談社文庫)
日本国債のディーラーを襲った事故の裏には、さまざまな影が。知的好奇心を満足させてくれる。
2006.03.17-019 地域人材を育てる自治体研修改革(土山希美枝、公人の友社)
住民と行政が協働していくためには、「学」とのコラボは大切なツールです。
2006.03.14-018 決闘の辻(藤沢周平、講談社文庫)
剣豪の晩年をテーマにした味わい深い5編。久しぶりに藤沢周平ワールドを堪能。
2006.03.12-017 白夜行(東野圭吾、集英社文庫)
恨みを抱えて生きて人間の恐ろしさを、ストリ−テーラーの作者が精緻な構成で伝える。本編だけで854ページの大長編を、魅力的な登場人物たちが、リレーのランナーのように次々と一気に走り抜けていく。
2006.03.04-016 中部銀次郎 ゴルフの極意(杉山通敬、日経ビジネス文庫)
2006.02.26-015 99%の誘拐(岡嶋二人、講談社文庫)中部銀次郎さんは、ストイックで自分に厳しい生き方を普通にする素敵な人です。「心のゲームを制する思考」とサブタイトルにあるように、中部さんのようなプレーヤーでも平常心でプレーすることは難しいようだ。
身代金奪取のトリックなどあまりにも巧緻すぎて、冷たさを感じました。徳山諄一と井上泉の二人のコンビによる合作だからでしょうか。
2006.02.24-014 もっと深く、もっと楽しく。(中部銀次郎、集英社文庫)
サブ・タイトルは、「アマチュアのためのゴルフ聖書」。ゴルフとは、「技術よりも、ものの考え方に多く負っているゲームなのである」。やはり一芸に秀でた人は、すぐれた洞察力と自制心を持っている。
2006.02.18-013 星雲はるかに(下)(宮城谷昌光、集英社文庫)
平成18年度施政方針でさまざまな意味を込めて、次の一節を引用しました。「奇妙にきこえるかもしれないが、近い道と近道とは違うのです。近道ばかりを歩こうとすると、却って迂路や迷路にはまり、ついに大道にはでられない。それより近くにある路がどんなに険しく隘(せま)くとも、それを歩きましょう。かならず大道に出られる。」
2006.02.16-012 星雲はるかに(上)(宮城谷昌光、集英社文庫)
平成18年度の施政方針で、「星雲はるかに」のなかの一節を引用するので、再読。厳しい状況のなかにあっても、時間に流されない、強い意志に勇気づけられる。品位の高い文章にふれ、さわやかな気分になる。
2005.02.13-011 犯人のいない殺人の夜(東野圭吾、光文社文庫)
エンターテインメントの要素が強い短編が7編。いづれもオシャレでひねりの効いた短編です。
2006.02.09-010 社会教育の終焉(松下圭一、公人の友社)
新版付記で著者は言う。「いまだに、教育学者のなかには、文部科学省縦割の官治・集権行政への幻想があるため、本書でものべたが、かつての通達にしばられていた教育委員会職員(行政)=善、首長(政治)=悪というかたちで、明治国家型の教育行政独善となる偏見がみられる。そのうえ、市民が制御するための手続を重視したはずの委員会制という教育委員会の組織特性は、これまでの旧文部省縦割の官僚行政をおおいかくす仮面にもなっていたといって過言ではない。しかし、市民参加あるいは市民合意こそが、市民文化活動ないし自治体文化戦略の活力源ではないか。とすれば、本書にのべたような首長部課における文化室の設置は機構再編の当然の選択肢となる。」
2006.02.05-009 誘拐の果実(下)(真保裕一、集英社文庫)
2つの事件が解決するが、その裏にある事実は。スリリングな展開で一気に読ませる。
2006.02.01-008 誘拐の果実(上)(真保裕一、集英社文庫)
誘拐犯は現金の受け渡しの際に逮捕されることが多いが、その裏をかく周到に計画された誘拐事件が連続して発生する。犯人と警察の頭脳戦が展開される。
2006.01.28-007 歴史のしずく(宮城谷昌光、中公文庫)
著者の作品のなかからテーマごとに選びだした珠玉のことば。あとがきにかえてのなかで、著者は言う。「あなたがほんとうに欲しいのは、魚ではなかったのか、あなたは、ひとの登らない高さまで登るという凄まじい努力をしているかもしれないけれども、ほんとうに欲しいものは魚ではないのか。いったい木に登って魚が取れるのですか、と孟子はいうのです」「実際、世のなかで生きていくことにあてはめてゆくと、孟子がいうように、魚が欲しいのに木に登っているひとは、たぶんたくさんいる。そしてそのひとびとは努力しているのに、目的には全然近づいていない」。再読したい1册です。
2006.01.24-006 半落ち(横山秀夫、講談社文庫)
映像を伴って哀しみが眼前に迫ってくる。多面的で重層的な力作。一気に読んでしまいたい気持ちと、大事にていねいに読みたい気持ちが重なりあったまま読了。
2005.01.22-005 探偵ガリレオ(東野圭吾、文春文庫)
天才物理学者と刑事の探偵コンビが難事件を解決していく連作。科学的な興味も満足させてくれる。
2006.01.22-004 政治とは、なんだろうか(新藤宗幸、岩波書店)
「自由主義と民主主義はけっして同一ではなく、自由主義は権力からの自由、民主主義は権力への自由をすべての人間に保障しようとするものです」「日本は急速な近代化をはたすために中央集権体制を築きました。巨大な中央政府を軸として政治の方向がきめられてきました。しかし、この巨大な中央政府は、市民からみると心理的・物理的距離の遠い政府です。全国的な大規模利益集団の利益を市民にじゃまされずに実現していくことには適合しているでしょうが、主権者である市民が政府の意思をコントロールするのは、はなはだむずかしくなっています。そうだからこそ、ひとびとの関心は政府をコントロールするよりはむしろ、政府からいかにサービスをひきだすかにかたむきがちだといえます」。気になる行政学者の一人です。
2005.01.14-003 探偵倶楽部(東野圭吾、角川文庫)
新年会にくたびれたアタマをリフレッシュさせるのにふさわしい1册。エンターテインメント要素が強い推理小説。
2005.01.07-002 学生街の殺人(東野圭吾、講談社文庫)
自分の進む道を探す青年が殺人事件の解明に動く。さびれた学生街に住む人たちが魅力的。
2005.01.02-001 宿命(東野圭吾、講談社文庫)
宿命の糸が多層的に絡み合っている。作者が言う「一番気に入っている意外性であるラストの一行」から緻密に逆算された渾身の作品。