市町村合併情報 5
九州首長会」が発足 16人参加/福岡市住民投票条例求め、署名活動始める…忠岡町を愛する会/大阪“平成の合併”7割反発 九州の町村「国が圧力」町長がお茶だし、助役もトイレ掃除 用務員らの雇用やめ…矢祭町/福島合併で11市がスタート 全国の市町村3100に「平成の大合併」幕開けへ 69市町村、7割減の20程度に再編/愛媛「合併」で評価二分/県内首長アンケート12市町村合併後の新市議員定数、在任特例認められぬ…弘前市議会検討協/青森 新年度予算案を否決 「行財政改革姿勢ない」と…富士川町議会/静岡新合併法案/地方の気持ちをくみ取れ<合併関連3法案>9日に閣議決定/「合併特例区」で円滑に「合併反対」の町が合併へ/岡山・邑久郡3町が調印マンモス市議会乱立、合併「在任特例」の適用6割 地方交付税の優遇、段階的に短縮…合併新法の全容判明<越県合併>長野県山口村、住民投票「賛成」<地方制度調査会>「道州制」導入を本格検討へ「交付税削減予算組めぬ」 奄美また合併の動き/6市町村提案へ議会の議決で可能に=越県合併へ自治法改正−総務省方針10年間で予算は872億円 新市計画を承認…堺市・美原町合併協/大阪地方交付税300億円削減予想で、県に財政支援を要望…町村会など/熊本

「九州首長会」が発足 16人参加/福岡市 自治体のあり方議論

地方分権が進む中で、新しい国と地方のあり方を考えようと、大分県臼杵市の後藤國利市長ら九州の首長16人が15日、福岡市で「九州提言・実践首長会」(仮称)を発足させた。市町村合併や国と地方の役割分担などについて討議し、国への政策提言につなげたい考えだ。
地域づくりに取り組んでいる民間非営利団体・地域交流センター(東京)の呼びかけで実現した。
古賀市(福岡県)豊津町(同)碓井町(同)小城町(佐賀県)武雄市(同)時津町(長崎県)小値賀町(同)津奈木町(熊本県)南小国町(同)芦北町(同)臼杵市(大分県)安心院町(同)伊集院町(鹿児島県)菱刈町(同)鶴田町(同)志布志町(同)の各首長が参加し、さらに八市町長が参加を検討しているという。
福岡市博多区内であった初会合には、国土交通省九州地方整備局長らがオブザーバーとして出席。
「国は地方の実情を見て政策を進めるべきだ」「中二階的な存在の県のあり方を考え直す時期にきている」などの意見が出た。
今後の活動方針として、本年度中に4、5回の会合を開き「国、県、市町村のあり方」「教育」「農林業」「公共事業」などについて討議することで合意した。(西日本新聞) [2004年4月16日2時19分更新]


住民投票条例求め、署名活動始める…忠岡町を愛する会/大阪

◇岸和田市との合併賛否問う
来年3月末の実現を目指す岸和田市と忠岡町の合併について、住民グループ「忠岡町を愛する会」(和田吉衛代表、約70人)が地方自治法に基づき、賛否を問う住民投票条例制定を求める署名活動を始めた。会は13日、制定請求に必要な忠岡町の有権者1万3721人(3月2日現在)の50分の1(275人)以上の300人を超える署名が集まったことを明らかにした。
愛する会は3月に結成。条例案を作成し、今月5日から署名集めを始めた。事務局の杉原健士町議は制定請求の理由として、(1)合併ありきで事態が進んでおり、住民が合併内容を十分に知って是非を考える機会が必要(2)合併後も一定期間、議員の身分が保たれる在任特例適用などの動きもあり、行財政のスリム化につながらない可能性がある――を挙げている。
会は今後、制定請求後の議会提案時に条例案が否決される可能性に対抗するとして、町長や町議の解職請求(リコール)に必要な有権者の3分の1以上の署名(4574人)を上回る署名を目標に、期限の5月4日まで続けるという。
両市町は議会議決を経て、昨年7月15日に合併協議会を設置。同24日に府が合併重点支援地域に指定。合併協で、町が市に吸収される編入方式が確認されている。【浜本年弘】(毎日新聞) [2004年4月14日20時3分更新]


“平成の合併”7割反発 九州の町村「国が圧力」

人口が1万人未満の小規模自治体を対象とし、半ば強制的な再編を図る合併新法が今国会に提案されたことを受け、西日本新聞は九州で該当するすべての町村の首長に、地域の将来像などを尋ねる調査を実施した。その結果、国による合併への圧力に7割近くが「反発」しながらも、8割が合併準備を進めていることが判明。一部に現状での存続を目指すところもあるが、財政難などで、合併以外に選択肢がない状況に置かれつつあることが浮き彫りになった。
調査は昨年3月末の時点で人口が1万人未満だった自治体を対象とし、今年3月下旬、質問票を郵送して実施。この直後に合併して熊本県上天草市となった松島、姫戸、龍ケ岳の旧3町を除く263町村長のうち、255人から回答を得た(回収率97%)。
周辺市町村との合併について、計画が「ある」と回答したのは全体の80%。このうち85.8%が合併協定に調印済みか、法定協議会に参加していた。理由(自由回答)は、ほぼ全員が財政難を挙げ、「地方交付税の削減で福祉を維持できない」「国は財政苦を押しつけている」などと「三位一体の改革」の圧力の厳しさを指摘した。
計画が「ない」と答えた首長は6.7%で「独自の町づくりができる」などと理由を説明。「未定」と無回答は計13.3%だった。合併計画があるとしながら、議論が進まず協議会を離脱したケースも10町村あった。
財政効率の悪い小規模町村を自治体再編でなくそうとする政府の姿勢には全体の67.1%が「反対」。合併準備を進めている首長でも61.8%が反対しており、強制的な再編に根強い反発があることを示した。
今後の自治体運営で、合併しなければ対応が困難になる問題は、過半数の54.5%が医師の確保や介護保険運営などの「医療・福祉対策」を挙げた。また、市町村再編後の都道府県のあり方では「道州制に移行すべきだ」と地方への権限移譲を求める答えが44.7%に上った。
県別では長崎と大分で95%超が合併を進めているのに対し、宮崎は38.9%にとどまり、地域間の格差も際だった。

人口1万人未満の「小規模自治体」
地方制度調査会は昨年11月、現行の市町村合併特例法失効後の2005年4月以降、新法を制定し、「おおむね人口1万人未満の小規模市町村」に強く合併を働きかける内容の最終答申を首相に提出した。
政府はこれを受け、新市町村合併特例法など3法案を今国会に提出。総務相の基本指針に基づき、都道府県が合併構想を策定、知事が合併のあっせんや勧告を行うことができるとしている。法案には対象となる自治体の規模は入っていないが、基本指針には「1万人」の目安が明記される見通し。
1 日現在、全国の市町村3100のうち人口1万人未満は約半数。九州では52.5%を占める。(西日本新聞) [2004年4月6日2時44分更新]


町長がお茶だし、助役もトイレ掃除 用務員らの雇用やめ…矢祭町/福島

◇「自立」の道選び
01年10月に「合併しない宣言」した矢祭町は新年度から、電話交換員や用務員、パソコン指導員などの雇用をやめた。役場内のトイレ掃除など、これまで嘱託職員が行っていた業務は役場職員が行うことになり、1日の始業前には古張允助役と近藤作多子教育長が庁舎の中と外二つのトイレを掃除した。「身の回りのことを自分たちですることが自治体の自立の道」と唱える根本良一町長の理念の実践が始まった。
役場のトイレ清掃は、「トイレ清掃当番表」に従い、この日は古張助役と近藤教育長が当番。午前8時前から作業着に着替えて行った。近藤教育長は「教員時代はやっていたことで全く違和感はない」。古張助役も「自分で使うものだから当然のこと。すっきりした気分になった」と満足げだった。
新年度に町が雇用を継続したのは、国が配置を義務付けている保育所などの職員3人と中学校の送迎バス運転手、複式学級対策の小学校の非常勤講師2人の合計6人だけ。全部で34人いた嘱託職員を6人に減らしたことで、年間約8100万円の人件費が削減された。地方自治体の預貯金に相当する「財政調整基金」は今年度中に10億円を超す見込みだ。
役場の来客者へのお茶出しも職員が行い、町長室では町長がお茶を出す。根本町長は「1人2役が『矢祭方式』。自立のため、心を鬼にして(人件費を)削った」と話している。【坂本昌信】(毎日新聞) [2004年4月3日19時4分更新]


合併で11市がスタート 全国の市町村3100に

現行の市町村合併特例法の期限となる来年3月末まで1年を切った1日、愛媛県の川之江、伊予三島など4市町村でつくる四国中央市など全国で11市が、市町村合併により新しくスタートした。全国の市町村数は3100(695市、1872町、533村)となった。
11市は四国中央市のほか、新潟県阿賀野市、長野県東御市、静岡県伊豆市、同御前崎市、京都府京丹後市、兵庫県養父市、広島県三次市、同府中市、同呉市、愛媛県西予市。
このうち、府中市と呉市はそれぞれ1町ずつ加わる編入合併で、ほかの9市は新設合併。(共同通信) [2004年4月1日8時9分更新]
 


「平成の大合併」幕開けへ 69市町村、7割減の20程度に再編/愛媛

◇あす「四国中央」「西予」2市誕生
「平成の大合併」がいよいよ本格化する。財政上の優遇措置が受けられる合併特例法の期限となる05年3月末まで残り1年。県内では来月1日、伊予三島、川之江両市と土居町、新宮村による「四国中央市」と、明浜、宇和、野村、城川、三瓶の5町による「西予市」が誕生する。新たな市の誕生は、県内では72年の東予市以来32年ぶり。今後、この1年に県内69市町村は7割減の20程度に再編される見通しだ。【新井隆一】
「平成の大合併」では昨年4月1日、県内で初めて旧別子山村が新居浜市に編入合併した。四国中央市、西予市も含め、これから誕生するほとんどの新自治体が新設(対等)合併だが、北条市と中島町だけが県都・松山市への編入合併となる見通し。
■名称で混乱
合併協議では、新市の名称を巡って混乱が目立った。四国中央市は「地域の歴史、文化が反映されていない」などと反対の声が多く、再検討を求める署名が住民の12%にあたる約1万1700人分も集まった。しかし、合併協議会は「新市名は民主的に選ばれた」として要望を退けた。久万町と面河、美川、柳谷の3村が合併する「久万高原町」では、当初は「高原町」と決まったが、住民の署名活動などがあり、変更された。
■在任特例で78議員
合併後も旧議員の身分を保障する在任特例(2年以内の延長)の適用を決めたのは7協議会。特例適用で最も議員数が多くなるのは、西条、東予両市と丹原、小松両町が合併する「西条市」の78人。期間は1年7カ月。最も長く適用するのは、四国中央市(69人)の1年11カ月となる。
■2町は単独で
合併せずに単独でまちづくりを進める方針を打ち出しているのが松前町と松野町。松前町は行政機能移転などで主張が食い違い、31日に伊予市と双海、中山両町とつくる法定協を解散する。松野町は昨年11月、新庁舎の建設位置問題で、広見町、日吉村とつくる法定協から離脱した。

(1)四国中央市=川之江・伊予三島市、土居町、新宮村(04年4月1日)
(2)西条市=西条・東予市、小松・丹原町(04年11月1日)
(3)上島町=弓削町、岩城・生名・魚島村(04年10月1日)
(4)今治市=今治市、玉川・波方・大西・吉海・宮窪・伯方・上浦・大三島・菊間町、朝倉・関前村(05年1月16日)
(5)東温市=重信・川内町(04年9月21日)
(6)松山市=松山・北条市、中島町(05年3月31日以前)
(7)砥部町=砥部町、広田村(05年1月1日)
(8)久万高原町=久万町、面河・美川・柳谷村(04年8月1日)
(9)伊予市、中山・双海町(05年3月31日以前)
(10)内子町=内子・小田・五十崎町(05年1月1日)
(11)大洲市=大洲市、長浜・肱川町、河辺村(05年1月11日)
(12)八幡浜市、保内町(05年3月31日)
(13)伊方町=伊方・瀬戸・三崎町(05年3月31日)
(14)西予市=三瓶・明浜・宇和・野村・城川町(04年4月1日)
(15)広見町、日吉村(05年1月1日)
(16)宇和島市=宇和島市、吉田・三間・津島町(04年10月1日)
(17)愛南町=御荘・城辺・一本松・西海町、内海村(04年10月1日)
  *かっこ内は合併予定期日(毎日新聞) [2004年3月31日21時32分更新]


「合併」で評価二分/県内首長アンケート

政府が進める「平成の大合併」で、財政支援などを盛り込んだ合併推進策の評価について、兵庫県内の自治体トップの意見が二分していることが、神戸新聞社と共同通信社の首長アンケートで分かった。今後「合併する見通し」とした市町だけでみても、4割近くが評価しなかった。
アンケートは今年1〜2月、県知事と県内88市町長に行い、全員から回答を得た(質問によって無回答もあり)。
合併による財政支援措置がある現行の合併特例法の期限は1年後の2005年3月。政府の合併推進策を「評価する」「ある程度評価する」とした首長は45人(51%)で、理由では「財政優遇策を活用したまちづくりが可能」(84%)が多数を占めた。
一方、「評価しない」「あまり評価しない」は43人(48%)。理由は「自治体のあるべき姿について理念や合意がない」(44%)をはじめ、「税財源の移譲など地方分権が後回し」(30%)「小規模自治体を財政面で締め付けている」(19%)と続いた。
現行の特例法の枠組みで「合併した(する)」「合併する見通し」と回答したのは66人(74%)。合併の理由で最も多かったのは「財政が厳しく存続が難しいから」で59%(町だけでみると67%)に上り、「新しいまちづくりのきっかけになる」(17%)「事務効率化や住民サービス向上につながる」(15%)を大きく上回った。
地方制度調査会の答申で、合併特例法の期限切れ後、都道府県が人口1万人未満の市町村に合併を促す、とした点には、49人(55%)が「反対」とした。 (神戸新聞) [2004年3月26日]


12市町村合併後の新市議員定数、在任特例認められぬ…弘前市議会検討協/青森

全弘前市議でつくる市議会合併検討協議会(座長・町田藤一郎議長)は23日、弘前など12市町村合併で発足する新市の議員定数について「(旧市町村の定数がそのまま残る)在任特例は認められない」とする意見を集約した。他の合併協議会委員に説明した上で、26日の合併協小委員会で同市の意見として主張する。
在任特例を適用すると12市町村の議員201人全員が市議になり、新「八戸市」や「大仙市」(秋田県大曲市など)の146人を上回る全国最大のマンモス議会となる。今月6日の前回小委員会で適用の是非をめぐり論争となった。
町田議長は、在任特例が認められない理由として「201人の議会を開くことは物理的に困難。経費面、市民感情からも許されない」と説明。藤田隆司副議長も「町村の議員が在任特例を主張するが、理由づけがはっきりしない。小委員会では理由を説明し、議論を深化させたい」と話した。【石川宏】(毎日新聞) [2004年3月24日18時42分更新]


新年度予算案を否決 「行財政改革姿勢ない」と…富士川町議会/静岡  

富士川町の3月定例議会は04年度の一般会計と特別会計の当初予算案を否決し17日、閉会した。県市町村行政室によると、当初予算案の否決は94年に修善寺町や98年に福田町でもあったが、異例の事態。予算案に行財政改革の姿勢が見られないとの理由で、町当局は議会の意見を参考に修正案を組むことを決めた。
一般会計の総額は54億6000万円で、土地取得、国民健康保険など4つの特別会計と水道事業会計についても否決した。原因は町と民間による第三セクターが運営する東名高速サービスエリア「富士川楽座」の経営改善策の甘さで、議会側は「町が運営資金を補助し、経営努力がない」と指摘している。
議会が反発する原因には、坪内伸浩町長の合併問題への姿勢もあると見られる。議会側は「広域行政に対応した予算編成がなく、やる気が感じられない」と主張している。町当局は26日に全員協議会を開いて修正案に理解を求める方針だが、渡辺浩章議長は「納得できる内容でなければ否決する可能性もある」と話している。【鈴木梢】(毎日新聞) [2004年3月18日19時51分更新]


新合併法案/地方の気持ちをくみ取れ

政府は来年3月末で期限が切れる市町村合併特例法に代わって、合併に知事の関与を強める新法案を閣議決定した。
わたしたちは、市町村合併は国や県から強制されることなく、本来、住民と自治体の主体的な判断と責任で決められるべきものと考える。
しかし、新法案は知事が合併推進構想を定めたり、市町村長に合併協議会の設置を勧告し、合併調整委員を任命してあっせん・調停をさせる権限を持つなど、知事の役割を強化させる内容だ。
知事は合併そのものを「勧告」はできないものの、合併への関与が強まることについて、自治体側からは「市町村の自己決定権を著しく制約する」(全国町村会)などと批判が出ている。
合併への旗振り役を期待される知事側からも「市町村と対等の関係にある都道府県が、勧告やあっせんをすることは適当でない」(井戸敏三兵庫県知事)といった戸惑いや懸念の声が上がっている。
国―地方の関係を、「上下、主従」から「対等、協力」に変えようという地方分権の趣旨からも、地方自治の本旨に照らしても、新法案の考え方には無理がある。強引な合併が破たんしたケースは、これまでも全国各地で起こっている。
むしろ分権時代の都道府県のあり方としては、市町村に合併に必要な技術的助言や情報提供などにとどめるべきだろう。
全国3100余りの自治体を3分の1の1000に減らすという政府・自民党の構想は、現行の特例法の期限が切れる来春までには、とても達成できない。
政府は合併特例債などの財政優遇措置で合併を促してきたが、そのアメも新法案ではなくなる。三位一体の改革で、交付税、補助金を削り、新法案で知事の関与を強めるムチを振るってでも、合併を進めようという強引なやり方には疑問を感じる。
確かに、高齢社会の介護サービスやごみ処理の問題、医療の高度化など、小さな規模の自治体では対応が難しくなってきている。一方では、財政事情が深刻さを増す中、地方も無駄で非効率な事業や運営を見直さねば、もはや地域経営は成り立たないという現実もある。
だが、いくら上からアメを与えムチを振るっても、合併に夢とロマンがなければ住民も自治体も関心を示さない。新法案は、あまりにも町や村の気持ちに無頓着(むとんちゃやく)だ。
分権の受け皿としての市町村合併は、この国のかたちをどうするかということにつながる。国会は議論を尽くしてほしい。(神戸新聞) [2004年3月11日]


<合併関連3法案>9日に閣議決定/「合併特例区」で円滑に

政府は8日の事務次官会議で、市町村合併特例新法案、合併特例法改正案、地方自治法改正案の「合併関連3法案」の内容を決めた。9日に閣議決定する。合併後、最大5年間は、元の市町村が単独、または複数で「合併特例区」を設置できるようにし、旧地域が一体感を保ちながら円滑に合併を進められるよう配慮した点が特徴だ。
特例新法案は05年3月末に期限切れになる現行の合併特例法に代わり、市町村合併の基本施策を定めるもので、05〜09年度の時限立法。「合併特例区」は、法人格を持つ一方、市町村長が選任する区長を置くこともでき、公共施設の管理や地域固有の財産の管理などに当たる。
現行特例法の目玉となっている「合併特例債」は廃止するが、合併市町村に対し、旧市町村当時の地方交付税を全額保障する優遇措置は、現行の10年間を段階的に5年に短縮して残す。
また都道府県知事に対しては、合併対象の市町村を定める構想の策定を義務付け、合併協議会が混乱した場合は、協議会からの申請を受け、調停委員を任命し、あっせん、調停させるなどの役割強化を図った。
一方、都道府県合併は、憲法95条に基づく住民投票で過半数の同意を得たうえで特別法制定が必要だったが、今回の地方自治法改正案では、都道府県議会の議決があれば国会承認で可能とする新たな手続きを盛り込んだ。また、住民の行政参加を促すため、市町村が条例により一定の区域を単位にした「地域自治区」を設置できるとの規定も新設した。【因幡健悦】

「合併関連3法案」の要旨は次の通り
◇合併特例新法案
都道府県知事は総務相が策定する基本指針に基づき、都道府県の市町村合併推進審議会の意見を聴いて合併推進構想を策定▽合併協議会の協議が整わない場合、知事は市町村合併調整委員を任命してあっせんや調停を委ねる▽人口が3万人以上あれば自動的に市になれる特例や「合併特例債」は廃止▽合併前の地方交付税を全額保障する期間は、法律の適用期限内の合併した時期に応じて現行10年から5年に短縮▽合併後、旧市町村は単独または複数で法人格のある「合併特例区」を創設できる
◇合併特例法改正案
05年3月末までに都道府県に合併を申請し、06年3月までに合併した市町村には現行と同じ財政優遇措置を適用
◇地方自治法改正案
都道府県合併は、都道府県が都道府県議会の議決に基づいて国に申請し、国会の承認で内閣が決定できる▽県境を超えた市町村の対等合併は市町村議会と関係都道府県議会の議決を経て、総務相が決定▽市町村は住民の行政参加を促すため「地域自治区」を条例で創設できる(毎日新聞) [2004年3月8日19時10分更新]


「合併反対」の町が合併へ/岡山・邑久郡3町が調印

岡山県邑久郡の牛窓、邑久、長船の3町は6日、11月1日に合併することなどを定めた合併協定に調印した。
長船町は住民投票で「合併反対」が過半数を占めたが、清家隆宣町長は「財政が非常に厳しく(単独では)現在の行政サービスを維持するのは困難」として投票結果に反する判断をした。
合併後の新市名は「瀬戸内市」で、人口は約4万人。
長船町の住民投票は町条例に基づくもので、合併協議が進み新市名も決まった昨年10月に「町民の意思を最終確認する」として実施。合併反対が3084票、賛成が2648票(投票率56.76%)だった。
その後、合併を求める町民が反対票を大きく上回る5236人分の署名を集め、町議会に合併推進の決議を求める請願書を提出。「異なる2つの民意が示された」(同県市町村合併推進室)格好になっていた。(共同通信) [2004年3月6日10時43分更新]


マンモス市議会乱立、合併「在任特例」の適用6割

市町村合併を進める法定協議会と、昨年1月以降に誕生した新市町のうち、合併後の議員の処遇方法を決めた233の協議会・市町の6割で、旧市町村議員全員が選挙を経ずに一定期間身分保証される「在任特例」を適用することが3日、読売新聞の全国調査でわかった。
議員数は青森県八戸市周辺の新八戸市、秋田県大曲市周辺の「大仙市」の146人を最高に、50人以上が60に上る。
調査は今年2月1日時点で設置されている503の法定協議会(うち8は3月1日に新市に移行)と、昨年1月以降に合併した24市町を対象に実施した。
それによると、新設合併の在任特例を適用するのが113、編入合併の在任特例が25で、合わせて59%に達した。100人以上となるのは新八戸市、大仙市、山口県萩市周辺の新萩市(111人)、福井市周辺の新福井市(100人)の4市。90人台も6つに上る。平均議員数は54人で、特例を適用しない協議会の28人を大きく上回った。
議員定数を増やせる定数特例を適用したのは19%にあたる44。一方で、行政経費節減や住民からの批判を考慮し、特例を使わずに法定数とするところが22%にあたる51あった。
特例を適用する協議会のうち78は、法定数にした場合との議員報酬の差額を試算しており、合計約79億円。1協議会当たり約1億200万円の支出が上積みされることになる。
総務省合併推進課は「特例がないと合併そのものが進まない側面もある。特例を使わないケースも増えており、地域で十分議論してほしい」としている。

◆在任特例=合併特例法で定められた特例措置の一つで、新設合併の場合は、旧市町村の議員全員が合併後2年まで新市町村の議員でいることができる。編入合併の場合は編入先の市町村議の残任期間を選挙なしで残留できる。

◆秋田・大仙146人、肥大化に反発◆
自治体の財政難が叫ばれる中、「在任特例」によって議会が肥大化することへの反発は強い。
東京都議会(定数127)を上回る議員146人のマンモス議会が誕生する秋田県「大仙市」。合併協議会で2月9日、特例適用が決まると、住民から「あきれた」など非難の電子メールや電話が相次いだ。大曲市で開いた住民説明会でも「なぜ先に住民の声を聞かないのか」「大盤振る舞いは許せない」などの声が出た。法定数での選挙を主張してきた神岡町議3人は、「(在任特例を望まない)住民への責任を感じる」として、新市誕生と同時に議員辞職すると表明した。
香川県東かがわ市では、旧3町議42人が新市議になったことに対し、議会解散の賛否を問う住民投票を行った。投票では約9割が解散を支持。新定数(24)での出直し選挙が実施された。
市議が93人となっている山梨県南アルプス市でも、市民の批判を受け、市議会が2月、在任特例について検討する特別委員会を設置。9月定例会終了時点で、市議会を自主解散することを決めた。
また、「在任特例」は選択しないものの、非常勤の特別職を設けて議員全員を処遇するケースもある。
水戸市に編入合併する茨城県内原町は、失職する町議16人を合併時に市の「参与」とし、報酬を支払う予定。周辺2町を編入合併した広島県福山市も、失職した町議27人を「行政諮問委員」にし、月25万5000円を支給している。(読売新聞) [2004年3月4日3時10分更新]


地方交付税の優遇、段階的に短縮…合併新法の全容判明

政府が今国会に提出する、市町村合併特例新法案など関連3法案の全容が25日、明らかになった。新法案は、2005年3月に期限が切れる現在の市町村合併特例法に代わるもの。2005年4月から5年間の時限立法とする。
合併した自治体への地方交付税優遇措置は、優遇期間を短縮する。現在、合併後10年間は旧市町村分の配分額を全額保証しているが、これを段階的に5年間に短縮する。合併特例債は廃止する。
また、都道府県知事に、合併構想の策定や市町村に対して合併協議会設置を勧告できる権限を与える。知事にはこのほか、▽市町村の申請を受けて、「市町村合併調整委員」を任命し、あっせんや調整を行わせる▽合併協議会での協議を推進するよう勧告できる――などの権限が与えられる。
合併協議会の設置勧告を受けた市町村長は、協議会設置について議会に付議しなければならない。議会がこれを否決した場合は、市町村長が設置の是非を問う住民投票を請求できる。住民投票は、有権者の6分の1以上の署名を集めれば、住民が直接請求することも可能となる。(読売新聞) [2004年2月26日3時6分更新]


<越県合併>長野県山口村、住民投票「賛成」

岐阜県中津川市と  岐阜県中津川市と県境を越える合併の賛否を投票で問う長野県山口村の「村民意向調査」が22日行われ、合併賛成が反対を上回った。長野県議会も結果を尊重する見通しで、「平成の大合併」では初の越県合併が今年10月にも実現する見通しとなった。
4月1日時点で18歳以上の村民1711人が対象。投票率は91.12%。開票結果は賛成971票、反対578票だった。
合併を推進してきた加藤出村長は「村民は合併する意思を明確に表明した」と語り、中川鮮・中津川市長は「合併して良かったと言ってもらえるようにしなければならない」とコメントした。
今後は長野、岐阜両県知事に合併申請書を提出し、県議会の議決を求める。両県議会も議決する見通し。
木曽谷の南端に位置する同村は、島崎藤村の小説「夜明け前」の舞台・馬篭宿がある。村民の多くが中津川市が生活圏。加藤村長が02年4月、同市との合併推進を表明し、同6月に同市と任意合併協議会を設立。昨年1月に法定協議会に移行した。しかし、村内にはなお合併慎重論が残り、加藤村長は、条例に基づく住民投票は「村が二分する」として、村民意向調査を実施した。【森有正】(毎日新聞) [2004年2月22日23時32分更新]


<地方制度調査会>「道州制」導入を本格検討へ

政府は18日、近く発足させる小泉純一郎首相の諮問機関「第28次地方制度調査会」のテーマを、都道府県を廃止したうえで十数ブロックに再編して大幅に権限を移譲する「道州制」導入問題に絞り、本格検討を進める方針を固めた。調査会が都道府県再編を主要テーマとするのは、57年に答申を提出した第4次調査会以来、約半世紀ぶり。第27次調査会と同様、諸井虔・太平洋セメント相談役を会長に起用し、月末にも初会合を開く。
昨年11月に答申を提出した第27次調査会は、市町村合併の進め方を中心に議論。「道州制」について「都道府県に代わる広域自治体として道または州から構成される制度の導入を検討する必要がある」と提起した。
政府は(1)市町村合併が進み、広域行政上、都道府県再編を検討する段階に来た(2)知事の多くが導入に柔軟姿勢を見せている(3)都道府県の自主合併を認める法案提出の道筋がついた――などの点から道州制論議が次期調査会テーマにふさわしいと判断した。
「道州制」については単純な都道府県合併や、国の出先機関を統合するブロック制、立法権を持つ道州による準国家連合的な「連邦制」など、さまざまな議論があるため、第28次調査会で論点を整理する。ただ、連邦制については「憲法との整合性が問題になる慎重なスタンスから検討が加えられる」(関係者)とみられる。国から道州への権限移譲を進める場合に明確化が必要な国と地方の役割分担についても、制度論と併せて検討する。
都道府県再編に関しては第4次調査会が全国を7〜9ブロックに分ける「地方制度」を提言したが、たなざらしとなった。【因幡健悦】(毎日新聞) [2004年2月19日3時5分更新]


「交付税削減予算組めぬ」 奄美また合併の動き/6市町村提案へ

合併の枠組みが破たんしていた鹿児島県・奄美大島の6市町村長は1日、法定合併協議会を新たに設置することを申し合わせた。国の地方交付税が大幅に削減され、新年度予算が組めない状況となったため。13日までに開く臨時議会にそれぞれ関連議案を提案、可決される見通し。
奄美大島の合併問題は当初、海を隔てた隣の喜界島(喜界町)を含む8市町村で論議されたが、昨年5月以降、同町と龍郷町が「役場がなくなる」などと離脱を表明して枠組みが崩壊。合併論議は事実上ストップしていた。
合併論議の急展開について、名瀬市の平田隆義市長は「地方交付税が減り、予算編成が厳しくなった。合併特例法の期限が来年3月末と迫っているのも理由だ」と話した。同市の場合、歳入の約3割を占める地方交付税が来年度は本年度比約12%(約6億円)カットされるという。(西日本新聞) [2004年2月2日2時20分更新]


議会の議決で可能に=越県合併へ自治法改正/総務省方針

総務省は29日、異なる都道府県に属する市町村の対等合併を容易にするため、地方自治法を改正し、関係市町村と都道府県各議会の議決を経て総務相が決定すれば合併できる規定を設ける方向で調整に入った。
現行制度では、県同士が合併する場合と同様、国会で個別案件ごとに特別法を議決し、関係県民の住民投票でそれぞれ過半数の同意を得なければ実現せず、事実上、道が閉ざされていた。
同日開かれた自民党の「地方自治検討プロジェクトチーム」の会合で、総務省が表明した。 (時事通信) [2004年1月29日21時4分更新]


10年間で予算は872億円 新市計画を承認…堺市・美原町合併協/大阪

第8回堺市・美原町合併協議会は28日、新市のマスタープランとなる「合併新市建設計画」を承認した。予算規模は05年度からの10年間で872億円、うち437億円を町側に投入する計画になった。今後、知事と協議し、正式策定する。
事業費のうち約250億円は合併特例債で、うち約7割が地方交付税で賄われる。
町側の事業は、現役場に建てる複合シビック施設(支所庁舎、生涯学習センター、多目的ホール)▽バスのターミナルの拡充と乗り入れ▽総合防災拠点施設▽市街地での下水道普及率の向上▽府道の拡充など。市側は、市民会館▽北野田、初芝駅のバリアフリー化▽健康福祉プラザなど。
このほかに、合併後の市民が一体感を持つための基金40億円が計画され、うち38億円は合併特例債の対象となる。
提案済みの協定事項は3985件で、全体の98.6%。今後は議員の待遇などが焦点となる。 【大島秀利】(毎日新聞) [2004年1月29日20時2分更新]


地方交付税300億円削減予想で、県に財政支援を要望…町村会など/熊本

三位一体改革で地方交付税の大幅削減が予想される中、市町村が来年度予算編成に頭を痛めている。県町村会、町村議会議長会は26日、県に支援を求め緊急の要望書を提出した。町村会によると「基金の取り崩しなどに追い込まれる自治体は3分の1以上」といい、町村運営は合併をにらんだ厳しい舵取りを迫られている。【山田宏太郎】
総務省が示した来年度の地方財政計画の骨格では、全国枠の地方交付税(臨時財政対策債を含む)カットは2兆8000億円(12%)。県内では財政課の試算で約300億円の削減が予想。県市町村総室によると、県内で地方交付税依存度が50%を超える自治体は90市町村中21に上る。さらに歳入に占める税収の割合が1割に満たない自治体は、30数団体とただでさえ厳しい状況にある。
町村会と町村議長会は先月8日の総会で、急きょ県への要望を決定。異例の合同の申し入れを行った。要望書では県には、国庫補助金縮減廃止に伴い県の補助金も縮減廃止し負担を市町村に転嫁しない▽市町村合併後の振興を図るため県の支援構想を早急に策定する――ことを求めた。国へは、地方財政計画が毎年度策定されるが自治体は長期の見通しが困難なことから、長期地方財政計画の策定を要請している。
黒田武一郎副知事は「交付税の減額が税収額に匹敵するところもあると聞いている。財政面から語ることは控えてきたが合併は有効な対抗策。県としても国へ要望をあげていく」と協力姿勢を示した。
県は28日に全市町村の担当者を集め、地方財政計画の概要や今後の対応について話し合う。(毎日新聞) [2004年1月27日21時2分更新]

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