市町村合併情報 8

自治体スリム化急務 九州・沖縄8県知事アンケート 道州制検討真剣に静岡市の農地宅地並み課税 差額を市補助金で支給…政令市移行5年に限り県幹部の隼人町議訪問 町議長が抗議東串良住民 合併対応で5町議リコール署名も婦中町議会臨時会が流会市町村数2000が目標 総務相23新市町、10月1日誕生 平成の合併では過去最多議長ら公費で“観光旅行” 和歌山の10町村守口、門真の合併困難に 守口で反対多数助役、収入役を廃止 奈良・明日香村で条例成立[合併の行方]守口市・門真市 住民投票、あす告示/大阪シティーマネジャー導入へ 副知事強化し出納長廃止市町村合併促す補助金、財源難で10年分割に延長[ほんまかいな!]住民投票は税金のむだ遣い? 開票せず、公開もなし/大阪[合併の行方]「南泉州市」に反対、2市1町で多数/大阪対等合併方式を密約 首長会で覚書交わす…湖北1市8町/滋賀合併是非問い、22日に住民投票…泉州3市2町/岸和田市・忠岡町/大阪[合併の行方]守口市・門真市 来月19日に住民投票…2市同時に実施[合併の行方]岸和田市・忠岡町 賛否巡り公開討論…住民投票は22日市町村合併]町長、職員に反対資料配布…小淵沢町住民投票

自治体スリム化急務 九州・沖縄8県知事アンケート 道州制検討真剣に

「三位一体改革」について九州・沖縄八県知事に対して実施した緊急アンケートの回答では、小泉純一郎首相に対して強いリーダーシップを求めると同時に、地方行財政のスリム化が急務との危機感を強調する姿勢も目立った。また分権改革の課題として、「道州制」の本格的な検討の必要性を訴える声も相次いだ。回答を詳報する。
政府が11月中旬にも示す改革の「全体像」に地方案がどう反映されるのか。補助金削減に伴い権限が縮小する中央省庁の抵抗が強まる中で、各知事は小泉首相の「指導力」を強く求めている。
古川康佐賀県知事は「小泉首相は歴史的な使命感を持ち、郵政改革への熱意と同じようなリーダーシップ、政治主導・官邸主導で地方分権、三位 一体改革を推進してほしい」と注文。稲嶺恵一沖縄県知事は「地方案提出の前提条件が、地方交付税による確実な財源措置」とくぎを刺した。
政府と地方側の協議の場では、関係閣僚から「地方の力量不足」を暗に指摘し、補助金削減に難色を示す声も出た。
これに対し、各知事は「分権型社会は自己決定、自己責任が求められる」(潮谷義子熊本県知事、広瀬勝貞大分県知事)と指摘。事業見直しや職員削減、外郭団体の統廃合など行財政改革に積極的に取り組んでいることを力説する答えが並んだ。
また麻生渡福岡県知事は「地域の実態や独自性を踏まえ、政策選択や方向付けを行う職員の政策創造能力がいっそう重要になる」との認識を示し、潮谷熊本県知事は「県政全般 で地域経営の視点が大事」と訴えた。
一方、長崎、大分、沖縄の各県知事は「市町村の行財政基盤の強化」などを狙い、市町村合併を積極的に支援していることも強調。都道府県の枠組みを見直す「道州制」の議論に関して九州地方知事会でも研究会を発足しており、「時代の流れ」(古川知事)と議論の必要性について各知事が認めた。
金子原二郎長崎県知事は「税源移譲で十分な財源確保ができるのは福岡県だけ」と指摘。「『九州はひとつ』の考えのもと道州制を真剣に検討すべき時期にきている」と踏み込んだ回答を寄せた。 (西日本新聞) - 2004年10月27日2時26分更新


静岡市の農地宅地並み課税 差額を市補助金で支給…政令市移行5年に限り/静岡

◇政令市移行から5年間に限り
静岡市の政令市移行後に市街化区域にある農地が宅地並みに課税される問題で、静岡市は移行から5年間に限り、現行の税額との差額を市の補助金として支給する方針を固めた。同問題では、課税アップをこれまで知らされてこなかった農民らが市庁舎で座り込みをするなど反発を強めている。同市は課税を免除できるかどうか総務省と折衝してきたが、免除は困難な情勢で、現在の課税額との差額を農業支援の補助金として支給することになった。
宅地並み課税になると現行制度に比べて1戸あたり年平均で約2.4倍に上がる予定。税額の激変を緩和するため、05〜09年度に段階的に引き上げられる。
05年度末に同市と合併予定の由比、蒲原両町では同区域内農地の宅地並み課税は合併特例により5年間免除される見込みだが、現在の静岡市の同区域内の地には免除は適用されない。静岡市は、これまでより課税額が減る「生産緑地制度」の活用を農家側に呼びかけてきたが、500平方メートル未満の小規模農家は対象外になってしまうことなどを配慮し、補助金支出の方針を固めた。【吉崎孝一】 10月21日朝刊  (毎日新聞) - 2004年10月21日16時46分更新


県幹部の隼人町議訪問 町議長が抗議

鹿児島県の星原一博加治木総務事務所長が合併協議会設置に反対した隼人町議会議員らを戸別訪問していた問題で、徳田和昭隼人町議会議長は15日、星原所長の行為を「本町の自治に対する不当介入」として、今後このようなことがないよう求める申し入れ書を伊藤祐一郎知事に手渡した。これに対し、伊藤知事は「不当介入とは思っていない」と反論。議論は平行線のまま終わった。
申し入れは県庁知事室で行われ、徳田議長には隼人町議会合併対策調査特別委員会の吉永民治副委員長も同行した。
申し入れに対して、伊藤知事は「合併を積極的に進めるのがわれわれ県の仕事であり、説得するのは当たり前。反対の立場の人に個別にお願いすることがなぜ不当介入なのか」と県の姿勢を示した。また、同所長の行動について「(直接指示したわけではないが)私の指示で動いているのと同じだ」と説明した。
さらに伊藤知事は、9月の話がこの時期に問題提起されたことにも触れ14日に住民投票条例案を継続審査とした溝辺町の動きとの関連についてただしたが、徳田議長は「関係ない」と答えた。
吉永副委員長は「自主的合併が本来の姿であり、(本会議採決の前に)反対議員を説得して回るのは議員の自由な判断を鈍らせる。合併反対の議員を戸訪問するのでなく、ほかに説明のやり方があったのではないか」と指摘した。
約20分間にわたって行われた会談では、激しいやり取りもあり、最後まで溝は埋まらなかった。(南日本新聞) - 2004年10月16日更新


東串良住民 合併対応で5町議リコール署名も

東串良町の町議5人が、高山、内之浦町との3町合併の意思を問う住民投票条例制定に反対したのは「町民の権利を奪う行為」として、東串良町川東の無職坪山博さん(78)は14日、5人の解職請求(リコール)の署名活動を始めた。同町では3町合併を支持する田之畑稔議長に対するリコール署名活動も行われており、合併の進め方をめぐる対立が深まっている。
リコール署名の対象は原田猛、上園ミキ、堂地富男、林信郎、永野六十二の5議員。坪山さんによると、「奥園拓夫町長は住民投票実施を公約に掲げ当選した。議員が住民意思を無視し投票の機会を与えないよう行動するのは問題。田之畑議長リコール署名活動に対抗したものではない」としている。
上園議員は「同条例は内之浦、高山町だけが対象。鹿屋市、大崎町などほかの枠組みを望む住民の意思が反映されていない」と話した。
署名期間は11月14日まで。5議員それぞれに有権者6240人の3分の1以上の署名が集まった場合、署名簿の審査などを経て解職の是非を問う住民投票が行われる。同条例案は9月定例会に提案され、10対5で可決された。(南日本新聞) - 2004年10月15日更新


婦中町議会臨時会が流会 合併反対の議長が関連議案に反発 開会宣言を拒否

富山地域7市町村の合併関連議案を審議する婦中町議会は13日招集された。しかし、大島外夫町長の合併推進の姿勢に反発する柞山数男議長は開会宣言を拒否し、流会となった。合併推進派の梶原昭副議長が議長に代わって議事を進めるのではないかと警戒した反対派議員が、だれも座れないよう議長席を取り囲む事態に発展。大島町長は15日に再度 、臨時会を招集する意向だが、柞山議長も開会拒否の姿勢を崩さず、打開の糸口は見えていない。
大島町長は13日午後4時半から、町役場で記者会見し、「議長職の放棄だ。過去に聞いたことがない。議員報酬を得ている議会の活動は、開会されてこそ始まる」と、柞山議長を批判した。その後、柞山議長も記者会見を開き、「議員活動は日常の中にもある。全国すべての議長に失礼なコメントだ」と反論。町長選挙か議会解散で信を問うべきだとの考えを強調した。
定数20の婦中町議会は合併賛成が10人、反対が9人。採決に加わらない柞山議長を除けば1人の差である。柞山議長は、合併反対票が多数を占めた8月の住民意向調査に従うべきだと主張し、採決すれば可決となる合併関連議案を上程する臨時会の開会宣言をしな い意向を町側に伝えていた。
13日午前9時から始まった町議会全員協議会で、柞山議長はあらためて開会拒否の理由を説明したいとしたが、合併賛成派議員と町当局側は午前10時に本会議場に入った。続いて反対派議員も議場に姿を見せたが、席に着かず、「副議長が開会し、強行採決するのを防がねばならない」と、議長席の周辺を囲んだ。その後、柞山議長は再三、協議に応じるよう呼び掛けたが、賛成派議員はあくまで開会を要望し、膠着状態に陥った。1時間40分後に各会派で協議することになり、本会議場から全員が退出した。(富山新聞) - 2004年10月14日更新


市町村数2000が目標 総務相

麻生太郎総務相は1日の会見で、同日付の市町村合併で全国の市町村数が3030となったことに関連して、合併協議中の市町村の約8割が合併した場合は2006になるとの試算を明らかにした上で「これを進めていくことが大事。時間も限られているので目標に向かってさらに頑張りたい」と述べ、2000を目標とする考えを示した。
総務省はこれまで、自主的合併を支援するとの建前から市町村合併の数値目標は示していなかった。しかし、合併特例法による財政面での優遇措置を受けるには2005年3月末までに関係議会の議決、都道府県への申請が終えなければならず、その期限まで半年となったことで、具体的目標を掲げたとみられる。
総務省によると、合併の是非を含めて検討する法定合併協議会の設置数は現在、583。全体の61.5%に当たる1863市町村が参加している。ただ、協議が難航する場合も目立ち始めており、市町村数が目標の2000にどこまで近づくかは同省にも明確な見方はない。
1日付の合併では、島根県など13県で74市町村が10市、13町に再編された。 (西日本新聞) - 2004年10月2日2時19分更新


23新市町、10月1日誕生 平成の合併では過去最多

市町村合併の進展により、全国各地で10月1日、滋賀県甲賀市など新たに23の市町がスタート、開庁式などが行われる。
総務省によると、平成の合併で同じ日にスタートする自治体数では過去最多。全国の市町村数は3081から3030になる。合併の法定協議会に参加している自治体は全体の6割を超えており、各地の合併はさらに加速しそうだ。
23自治体のうち市は10。甲賀市は、信楽焼で知られる滋賀県信楽町など近隣4町が合併。真珠の養殖で知られる三重県志摩町など5町は志摩市に。石川県七尾市、奈良県葛城市、徳島県吉野川市なども誕生する。
町では、島根県の隠岐諸島にある道後の西郷町など4町村が一島一町の隠岐の島町に。鳥取県羽合町と東郷町、泊村が合併する湯梨浜町は、温泉と20世紀ナシ、砂浜という地域の特産などを組み合わせた新町名。 (共同通信) - 2004年9月29日16時57分更新


議長ら公費で“観光旅行” 和歌山の10町村

和歌山県日高郡の10町村の議長ら21人が8月、東北地方を2泊3日で旅行し、1人当たり約10万円を公費から支出していたことが27日分かった。自治体の視察はわずか4時間程度で、議長会事務局は「中尊寺の見学など、観光行政の観点から必要と考えたが、観光旅行と言われても仕方がない」としている。
関係者によると、合併により発足した青森、宮城両県の2町について「新町のまちづくりと行財政改革」を調査するという名目で、町村議長7人、副議長3人、議会事務局長10人、県職員1人が参加。8月17日に青森県五戸町、19日に宮城県加美町を訪れた。
日高郡町村議会議長会の事務局によると、議長らは毎年10-11月、県外に視察旅行に出掛けていたが、南部町と南部川村が10月に合併するため、前倒しで実施したという。 (共同通信) - 2004年9月27日6時9分更新


守口、門真の合併困難に 守口で反対多数

大阪府守口市と門真市の合併の是非を問う住民投票が19日、両市でそれぞれ同時に実施され、投票が成立した守口市で、即日開票の結果 、反対票が有効投票総数の過半数を大きく上回った。門真市では投票率38.58%で、成立ラインの50%に届かず、不成立となった。
合併協議会は来年4月1日に対等合併し、「守口門真市」とすることを決めているが、条例では市長や市議会は投票結果 を尊重することを明記しており、合併実現は困難な情勢となった。
守口市は投票資格者数11万8523人で、投票率50.64%。投票者数6万30のうち、合併反対が5万1878票、賛成が7565票だった。
両市が合併を目指す背景には、厳しい財政事情がある。 (共同通信) - 2004年9月19日23時37分更新


助役、収入役を廃止 奈良・明日香村で条例成立

キトラ、高松塚の両古墳を抱え、周辺自治体と合併しないことを決めた奈良県明日香村の議会で16日、助役と収入役、部長級ポストを全廃する条例が可決、成立した。
単独で行政を運営するための改革の一環。今後は11の課を6課に減らし、早期勧奨退職の優遇措置の対象を50歳から35歳に引き下げるなどの組織改編により人件費約3億円を圧縮、事務の効率化を図る。
助役と収入役の廃止後は、政策アドバイザーとして民間から常勤の「理事」数人を登用。文化財の保護と活用など、民間のノウハウを積極的に取り入れる方針だ。
関義清村長は昨年、明日香村の存続を求める声に押され、橿原市など周辺6市町との合併協議からの離脱を表明。豊富な文化遺産を生かし、村を丸ごと世界遺産に登録する構想などを打ち出している。 (共同通信) - 2004年9月16日10時44分更新


[合併の行方]守口市・門真市 住民投票、あす告示/大阪

守口、門真両市の合併の是非を問う住民投票が12日、両市で告示される。投票は19日午前7時〜午後8時。両市は来年4月の合併を目指しているが、投票の結果によっては合併断念の可能性もある。一方、両市とも条例で「投票率が50%未満の場合は不成立」としており、投票率が低い場合は開票されない。このため、両市とも投票率アップのための啓発活動を告示前から活発に繰り広げている。
両市の合併協議会は、来年4月1日に両市が合併、新市名を「守口門真市」にすることを既に決めている。住民投票は、その前に住民の意思を問うために実施される。投票は合併に「賛成」か「反対」のいずれかに○をつける選択方式。投票資格者は有権者のみ。9月2日現在の有権者数は、守口市12万298人、門真市10万8444人。
12日の告示日には、両市の幹部らが駅前で啓発グッズを配って投票を呼び掛ける。【森本宗明】 9月11日朝刊  (毎日新聞) - 2004年9月11日18時52分更新


シティーマネジャー導入へ 副知事強化し出納長廃止

麻生太郎総務相は6日までに、自治体の首長を補佐する副知事・助役制度を見直し、政策を執行する責任者として権限を強化するとともに、自治体が民間から企業経営の経験者らを採用、行政運営を全面 的に任せる「シティーマネジャー」制度の導入を検討するよう事務当局に指示した。
見直しにより知事ら首長の役割は政策づくりに、より比重が置かれることになる。多様な制度の一環として副知事や助役に代わってシティーマネジャーを置くことも可能にし、併せて会計事務を担当する出納長・収入役は廃止する方向で検討を進める方針だ。
厳しい財政状況の下で各自治体とも行財政改革が迫られる一方、地方分権や市町村合併の進展を背景に、地域間競争も激化していることから自治体の経営能力をアップさせるのが狙い。 (共同通信) - 2004年9月7日2時12分更新


市町村合併促す補助金、財源難で10年分割に延長

総務省は27日、市町村合併を促す補助金について、3年間で分割して支払う方式を改め、10年分割とする方針を固めた。
市町村合併が相次ぎ、2003年度は108億円だった補助金額が2005年度に500億円を突破すると見られることから、財源を確保するには支払期間を延長せざるを得ないと判断した。
延長の対象となるのは、合併が決まった市町村の人口に応じ、必要経費として数億円を支給する「合併市町村補助金」だ。
同補助金の支払いが最近急増したことから、市町村側から「合併を進めているのに、補助金がきちんと来ないのではないか」と懸念する声が出ていた。
総務省は、近く開かれる政府の市町村合併支援本部で、支払期間の延長を前提に、補助金額を確保する方針を打ち出す。 (読売新聞) - 2004年8月28日3時4分更新


[ほんまかいな!]住民投票は税金のむだ遣い? 開票せず、公開もなし/大阪

◇投票率50%未満なら不成立…来月19日、守口・門真で実施
「住民投票は、数千万円の大金をどぶに捨てることになりかねない」。来月19日、守口、門真両市で同時に実施される両市の合併の是非を問う住民投票について、市民からこんな不安の声が出ている。住民投票は、これまで全国各地で実施され、結果によって合併を断念した自治体もあるほど影響がある。守口市は約2900万円、門真市は約2300万円の予算をあてる予定で、実施費用は不可欠な経費のはず。「住民の意思を問う住民投票が、税金のむだ遣い?」と心配される“うわさの真相”を探ってみた。【森本宗明】
両市の住民投票は、市民の直接請求がきっかけで実現した。しかし議会審議の段階で、「投票率が50%未満の場合は不成立とする」との条件が織り込まれた。投票率が低ければ、開票せずに結果は一切、公開されない。多額を投じた投票の結果が、市民に知らされないのでは、確かにむだ遣いになるかもしれない。
守口市の最近の選挙の投票率をみると、今年7月の参院選(54.67%)、昨年11月の衆院選(54.88%)と50%はなんとかクリア。しかし合併問題が争点となった昨年9月の市長選は36.33%と低迷した。
門真市でも参院選(50.94%)、衆院選(52.16%)はかろうじて50%は超えたが、昨年4月の市議選は44.92%にとどまり、「投票率が50%を割り込む」との心配もうなずける。
22日に投開票された府南部2地域の合併をめぐる住民投票では、実施された5市町のうち、50%を超えたのは2町にとどまった。
8 月8日に宮城県三本木町で実施された1市6町の合併の是非を問う住民投票は両市と同様、“50%条件”付きだった。投票率47.99%で、開票はされなかった。合併推進派の佐藤武一郎町長は「低い投票率は合併に対する私の姿勢を容認してくれた結果 ではないか」として、21日に合併調印に踏み切った。

このように住民投票が全く活用されずに、一挙に合併が進むことを懸念する声も両市では出ている。守口市で住民投票条例制定を直接請求した「住民投票を求める守口市民連絡会」の山下圭一さん(64)は「50%以上でないと開票しないとなったことは大いに不満。しかし、合併に対して市民が意思表示できる絶好の機会なので、多くの人に投票に行ってもらい、開票してもらいたい」と話す。また門真市で直接請求した「門真の未来とまちづくりを考える市民の会」は、投票率6割を目標に「住民投票に行こう!」とのステッカーを1万5000枚用意して、投票参加を呼び掛けていく。
来年4月の合併に向けて、両市では近く住民説明会がスタートし、26日の合併協議会では新市の名称も決まる予定だ。しかし、市民の関心は今ひとつで、投票日の19日は連休にあたる。両市の幹部からは、「1人でも多くの市民に関心を持ってもらい、投票に行ってもらいたい。身近な問題だけに投票率は50%は超えるはず」と祈るような声も聞こえてくる。

◇府南部の住民投票の投票率
泉南市 36.95%
阪南市 38.07%
岬町  43.78%
田尻町 68.49%
――――――――――
忠岡町 69.39%
8月26日朝刊  (毎日新聞)[2004年8月26日17時5分更新]


[合併の行方]「南泉州市」に反対、2市1町で多数/大阪

22日投開票された府南部2地域の合併をめぐる住民投票。泉佐野、泉南、阪南、岬、田尻の5市町による「南泉州市」発足の是非を問う住民投票は、泉佐野市を除く4市町で行われたが、3市町で反対票が過半数を占めた。忠岡町でも岸和田市への編入に住民が「ノー」を示した。各市町の住民投票条例は「首長は住民投票の結果 を尊重する」と規定しており、二つの合併協議は中止に追い込まれる見通し。合併を推進してきた忠岡町の前川正明町長は、辞職を表明した。
◇岸和田市への編入、忠岡町も反対
当日有権者は永住外国人を含む18歳以上を投票資格者とした泉南市5万1863人▽阪南市4万8353人▽岬町1万6401人▽田尻町5921人。同20歳以上が資格者だった忠岡町1万3924人。
泉佐野市は「合併推進」の立場から投票を実施しなかった。反対が上回った泉南市、阪南市、田尻町の3市町は、来月1日に開かれる泉州南合併協議会からの離脱を表明するとみられる。離脱が承認されれば5市町での枠組みが維持できなくなるため、合併協も解散に追い込まれる。
合併協は来年9月の合併を目指し設立された。しかし、各市町間で、児童福祉関係など合併後の行政サービスの内容について調整に時間がかかったうえ、財政状況に格差もあり、協議はスムーズには進んでいなかった。泉佐野青年会議所が今春、5市町で実施したアンケートでも、田尻町では合併反対が7割を超えていた。
水野和夫・田尻町長は「住民合意が一番の基本。投票結果を最大限尊重する。今後、新たな合併の枠組みは考えていない。単独町政をやっていくことになる」と述べ、合併協副会長の向井通 彦・泉南市長は「これまで進めてきた法定協議会の協議内容について、市民に十分な理解を頂けなかった。結果 は真摯(しんし)に受け止め、今後の対応は議会と相談したい」。また、新田谷修司・泉佐野市長は「推進の立場としては数字を含め予想外の結果 であり、誠に残念に思っている。これから各市町の動向を見守りながら議会と相談して対応を考えたい」とコメントした。【高橋慶浩】
◇前川町長が辞職へ…忠岡町「不徳の致すところ」
忠岡町の前川町長は、町議会に近く辞職を届け出る。議会から町選管への辞職通 知の日から50日以内に町長選が行われる。
前川町長はこれまで、「このままでは町財政の見通しは厳しく、公共料金アップも避けられない。合併すれば合併特例債などを活用できる」と主張。住民投票条例を可決した7月に「投票結果 が反対であれば、町長を辞任する」と述べていた。今後、岸和田市・忠岡町合併協議会の存続も困難になった。
一方、合併に反対する住民グループ「忠岡町を愛する会」(和田吉衛代表)や「合併しないに○の会」(出口勇代表)は「合併ありきではなく、町財政再建へ知恵を出すべきだ」「合併すれば新市の端になる忠岡住民へのサービスは低下する」と主張。チラシを配り、車で町内を回って合併反対を訴えていた。
前川町長は開票終了後に記者会見し、「合併は間違いでないと心に決めてきた」。しかし、結果 を受け「私の不徳の致すところ。新しい忠岡町へ進んでほしい」と語った。また、岸和田市の原市長も「非常に残念な結果 となったが、忠岡町の住民の方々の判断であり、真摯(しんし)に受け止め、今後の対応を考えたい」とコメントした。【浜本年弘】
■視点
◇足並みそろわず独自の道へ
昨年11月の合併協議会設立以来、行政側が訴えてきた「広域行政による効率的な自治体運営」の必要性は、3市町の住民には受け入れられず、都市計画や生活環境にかかわる権限が府から移譲される「特例市」(人口20万人以上)指定も視野に入れた合併は、白紙に戻ることになった。
5市町とも、財政収支構造の硬直化により厳しい行政運営を迫られている実態を住民に訴え、財政的に特例措置の多い合併の必要性を説いてきた。しかし、関西国際空港の需要伸び悩みの影響を最も受けた泉佐野市は、市民1人当たりの借金が府内トップの75万2700円。合併協を構成する自治体のある幹部は「泉佐野市との共倒れはごめんだ」と漏らすなど、合併協自体の足並みすらそろっていなかった。
今後、来年3月までに知事に合併を申請しなければ、特例措置は認められない。新たな枠組みをこれから作っても、3月には間に合いそうにない。5市町は、それぞれ単独で歩む道を探ることになりそうだ。【高橋慶浩】

◇住民投票開票結果
◇「南泉州市」発足の是非

  賛成 反対 無効など 投票率
泉南市 4579 14218
367
36.95
阪南市 4056 14088
262
38.07
岬町 4042
3019
120
43.78
田尻町
444
3563
28
68.49

◇岸和田市への編入
  賛成 反対 無効など 投票率
忠岡町 2797 6804
61
69.39

8月23日朝刊  (毎日新聞)[2004年8月23日17時06分更新]

合併協から離脱へ 来月1日に正式表明…泉南など3市町/大阪

「南泉州市」の5市町合併をめぐって22日に行われた住民投票で、反対が賛成を上回った泉南市、阪南市、田尻町の各首長は23日、開票結果 を議会に報告するなど、対応に追われた。3市町とも最終的には9月1日に開かれる泉州南合併協議会で、合併協からの離脱を表明する見通 し。
「投票結果を最大限尊重する」とした水野和夫・田尻町長は、正副議長に結果を報告。次回の合併協で離脱を表明する方針を伝え、了承された。
阪南市の岩室敏和市長も議長に結果を報告したが、今後の対応については25日に開く市議の全員協議会で検討して決める。また、向井通 彦・泉南市長は25日以降に議会に報告し、27日の全員協議会で対応をはかる予定。【高橋慶浩】 8月24日朝刊  (毎日新聞)[2004年8月24日17時10分更新]


対等合併方式を密約 首長会で覚書交わす…湖北1市8町/滋賀

湖北地方の合併問題で、長浜市など1市8町の首長が、非公開の首長会で、新設(対等)合併方式を密約し、連名の覚書を交わしていたことが、20日分かった。合併方式は、法定合併協議会の重要な基本項目の一つ。合併協設置前の密約は、長浜市議会や今後の協議会で論議を呼びそうだ。
従来の1市9町の合併協を浅井町が離脱した後の合併方式について、宮腰健・長浜市長は市議会全員協議会で「形式対等、実質吸収合併」の方針を表明した。18日の首長会では、従来の合併協の解散と、1市8町の法定合併協設置の議案を各市町議会に提案すると確認。対等合併にこだわる8町側が、宮腰市長の議会発言に反発し、再考を申し入れていた。
覚書は18日の首長会で署名。覚書交換は、合併協の審議を拘束する可能性があり、市議会側から批判の声も出ている。
宮腰市長は「対等合併でないと議会の理解が得られない町があり、強い申し入れで署名した。合併白紙、編入(吸収)方式を決議した長浜市議会に対しては時間をかけて理解を求めていく」と話している。【野々口義信】 8月21日朝刊  (毎日新聞)[2004年8月21日18時10分更新]


合併是非問い、22日に住民投票…泉州3市2町/岸和田市・忠岡町/大阪

◇泉州3市2町、泉南・阪南・田尻・岬で告示
◇岸和田市・忠岡町、忠岡で告示
市町合併の賛否を問う住民投票が17日、泉佐野、泉南、阪南、田尻、岬の5市町で構成する泉州南合併協議会のうち泉佐野市を除く4市町と、岸和田市・忠岡町合併協のうち忠岡町で告示された。いずれも22日に投票、即日開票される。泉州南合併協の4市町は永住外国人を含む18歳以上が投票でき、忠岡町でも20歳以上の永住外国人も投票ができる。
泉州南合併協の4市町では、住民の意見を十分に尊重するため今年3月までに4市町の提案で住民投票を決めた。投票資格者名簿登録者数(16日現在)は18歳以上の永住外国人も含め、泉南5万1892人▽阪南4万8389人▽田尻5922人▽岬1万641人。
忠岡町では、合併による住民サービス低下を恐れる住民の直接請求を経て、町議会が今年7月に住民投票条例を可決した。同町での20歳以上の永住外国人を含む投票資格者名簿登録者数(同)は1万4151人。
これら計5市町では、18〜21日の午前8時半〜午後8時、仕事や旅行などで投票日当日に投票ができない名簿登録者向けの期日前投票(一部、不在者投票)が各市役所、町役場で行われる。【浜本年弘、高橋慶浩】 8月18日朝刊  (毎日新聞)[2004年8月18日17時5分更新]


[合併の行方]守口市・門真市 来月19日に住民投票…2市同時に実施/大阪

守口、門真両市の合併の是非を問う住民投票が9月19日、両市で同時に実施されることが決まった。両市は来年4月1日の合併を目指しており、住民の判断が注目される。投票率が50%未満の場合は不成立となり、開票しない。両市は投票前に、市民向けの説明会を各所で順次、開催する。
また守口市・門真市合併協議会は30日午後7時から、ルミエールホール(門真市末広町)で合併問題シンポジウムを開催する。中井英雄・近畿大教授が基調講演。中道市造さん(天辻鋼球製作所相談役)、黒田クロさん(守口市在住の漫書家)らがパネルディスカッションする。問い合わせは同協議会事務局(06・6902・5939)。【森本宗明】 8月14日朝刊 (毎日新聞)[2004年8月14日17時5分更新]


[合併の行方]岸和田市・忠岡町 賛否巡り公開討論…住民投票は22日/大阪

◇忠岡町、450人が熱弁に聴き入る
忠岡町で12日、岸和田市との合併の賛否を問う住民投票(22日投開票)を控え、合併を考える公開討論会が町公民会館であった。合併に賛成する前川正明町長、反対する「忠岡町を愛する会」の和田吉衛代表、「合併しないに○をする会」の出口勇代表らがそれぞれの立場から意見を述べ、住民約450人が聴き入った。
討論会は岸和田市・忠岡町合併協議会の民間、有識者委員が発起人。発言順はくじで決めた。
◇「厳しい財政に知恵発揮せよ」
出口氏は「自分たちのまちは自分たちで運営することが大切。財政が厳しいなら知恵を発揮したら解決できる。財政と合併は次元の違う問題」と話した。
「モノ言える時相手と交渉を」
前川氏は「10年、20年先を見たときの選択肢は合併と提案した。分岐点のチャンス。町がモノ言える状態で相手と交渉するのが選択肢の一つ」と訴えた。
◇「地域のことは自分で決める」
和田氏は「合併で自分たちの地域のことを自分たちで決められなくなる。合併は金を使うことが主眼になり、改革への知恵が回っていない」と主張した。
両市町が設けた合併協では、町が市に吸収される編入合併方式▽新市名は岸和田市▽合併期日の目標は05年3月末…などが確認されている。また、7月の住民投票条例可決に伴い、前川町長は合併反対が過半数を占めた場合、辞職の意向を示している。【浜本年弘】 8月13日朝刊 (毎日新聞)[2004年8月13日17時5分更新]


[市町村合併]町長、職員に反対資料配布…小淵沢町住民投票/山梨

◇鈴木町長「不適切だった」
小淵沢町は9日午後5時半〜同7時、同町役場の会議室で開いた職員研修で、「住民投票では『北杜市との合併反対に○印を!』」と、合併への反対票を投じるよう呼びかける資料を配付していた。鈴木隆一町長は取材に対して「不適切だった。配布前にチェックすべきだった」と述べた。
研修には町職員約100人のうち、約70人が参加。鈴木町長が約1時間、町の財政状況などについて説明した後、加藤紀雄助役が配布された資料を用い、約10分間、説明したが、反対票を投じるよう呼びかける部分は使用しなかったという。
資料はA3判7ページ。同市誕生後、事務作業が山積しており、合併は難しい▽拙速で無理な吸収合併は町の不幸を招くだけ…などと、合併に否定的な記述が中心となっている。資料は行政改革推進室の職員が作成し、加藤助役がチェックしていた。鈴木町長はチェックしていなかった。
加藤助役は研修の目的について「合併の経緯、現状を職員に再度、認識してもらい、良く考えて投票してほしかった。どちらに投票するかは個人の自由で、強制する意図はなかった」と説明した。【宇都宮裕一】 8月13日朝刊 (毎日新聞)[2004年8月13日16時45分更新]

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